内容説明
身のまわりの、平凡なことばに寄せる素朴な疑問から出発して、全国の方言に視野を広げ、さかのぼって古代日本語の世界を覗く。柳田国男の流れを汲む方言研究に、言語地理学の考え方を取り入れた。
目次
1 サンジーのこと―「おさんどん」のルーツ
2 オサンドンという名の鳥
3 ニシャードッチについて
4 オッカサンの歴史
5 オトッツァンの歴史
6 だらしがない考
7 リシン・ガライ・アイク―方言の語源・三題
8 単語のコンタミネーション
9 デンデンムシの語源
10 「とかげ」と「かまきり」―何故カガミッチョというか
11 誰が発明したのでもない数字―五七五の謎
12 韻律の韻はイントネーションのイン―外来語における連想作用
13 東海道を下った言葉―テレビ以前のことばの伝播
14 地名は超複合遺跡
15 汚染から崩壊へ―日本の方言