内容説明
九州の片田舎の貧農の家に生まれ、努力をかさねて海軍兵学校に入校、時代の荒波に呑まれ翻弄されつつも幾多の海戦に赴いた大海軍の異才が綴る帝国海軍こぼれ話―昭和の平和の時から日華事変、そして空母「翔鶴」運用長として猛火と戦った太平洋戦争、戦後の時代へと到るまで海軍生活二十五年の秘話を語る。
目次
大事を成すはこの時にあり
人間到るところ青山あり
昭和維新の炬火を点ぜん
忘れえぬ一場の光景
禍福をあざなえる縄のごとく
戦場に咲き、戦場に散りし花
江南の野に吹き渡りし風
軍艦「足柄」艦上の名花一輪
双葉落ちて天下の秋を知る
運命の日、凱歌はあがりて〔ほか〕
著者等紹介
福地周夫[フクチカネオ]
明治35年6月5日、佐賀県小城郡に生まる。大正13年7月、海軍兵学校卒業(52期)。昭和12年12月、海軍少佐。13年12月、海軍兵学校教官。16年8月、空母「翔鶴」運用長。同年12月、ハワイ海戦、17年4月、セイロン島攻撃戦、同年5月、珊瑚海海戦、同年8月、第2次ソロモン海戦、同年10月、南太平洋海戦に参加。同年11月、海軍中佐。18年1月、戦艦「陸奥」運用長。同年3月、疾病のため佐世保鎮守府付。同年6月、兵学校教官(運用科長)。20年5月、舞鶴鎮守府副官兼参謀。同年9月、海軍大佐。同年11月、予備役。平成8年4月、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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