内容説明
危機のなかにあっても、常に泰然自若、しかも臨機応変、戦さ強者にして巧者の評価をほしいままにした“修羅場の指揮官”の素顔を浮き彫りにした話題作。沖縄海上特攻指揮官として砲煙弾雨の中、露天の戦艦「大和」防空指揮所で最後まで戦いつづけ、三千余の将兵と共に消えた提督の生涯を描く海軍名将伝。
目次
第1部(海軍入りへの父の反対;これぞ駆逐艦乗り;「大和」建造決定のころ ほか)
第2部(「アレガコウサク」;肉薄猛撃;奇怪なミッドウェー戦記 ほか)
第3部(有賀「大和」艦長初訓示;海上特攻決定;激闘と最期 ほか)
著者等紹介
生出寿[オイデヒサシ]
大正15年3月、栃木県に生まれる。海軍兵学校74期。海軍少尉。東京大学文学部仏文科卒。平成18年12月、歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yomineko@猫と共に生きる
55
「男たちの大和」も読んでなくて戦艦大和についてほとんど何も知らなかった私。この本は全てを網羅しています。船が沈んだら生きていながらも一緒に運命を共にするんですね。何て哀しい・・・大和の他に多くの戦艦が被害を受けてそのたびに船と一緒にみんなが沈みゆく・・・2020/10/21
masa-bbs
1
大和、最期の艦長、有賀幸作さんの生涯をインタビューを挟んで書いた作品。有賀を通して第二次大戦がどういうものだったのか、よくわかる作品になっている。 最期の作戦は余りにも無謀・・・こんなのことを繰り返してはいけないと思わせる・・・。2011/11/16
マメラッティ
0
旧軍の問題点に対する著者の考えや、魅力的な艦長の逸話、歴史的事件の数々などがバランスよく書かれていて、読み応えのある作品と思います。 艦の傾斜を立て直すために、敵の魚雷で穴を開けて注水しようとしたが、ビクともしなかったって話、真偽はともかく非常に興味深い。実際にそんなことあったのだろうか。2016/01/20