海軍技術者たちの太平洋戦争―「海軍空技廠」技術者とその周辺の人々の物語

海軍技術者たちの太平洋戦争―「海軍空技廠」技術者とその周辺の人々の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784769804413
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

敗戦という名の国家存亡の時代に、はしなくもつばさをもがれた空技廠の面々は、苦難に矜持を忘れず、焦土と化した国土から不死鳥の如く蘇る。エレクトロニクスに、新幹線に、ロケットに、カーメカニックに、世界の注視する技術開発を次々と実現、戦後成長の一翼を担うに至る、その原点がここにある。本書は、不可能を可能にした技術者たちの粘り強い精神、惜しみなき研鑽と力の結集を、多くの肉声を通して描いた感動の書き下ろしノンフィクション。

目次

ふくれ上がる頭脳と技術の集団
急速に悪化する戦局のはざまで
戦時動員者のリーダーとして
飛行機を作った少年たちの自負
間一髪だった爆弾と魚雷の完成
繰り返された機体の強度試験
急がれた空中分解の原因解明
アメリカに立ち遅れた艤装技術
防御に欠かせないゴム技術の確立
風防ガラス改善のための努力
バランス感覚を欠いた設計思想
実戦に耐えるエンジンへの改良
戦闘機の運命を決定した選択
代用鋼に苦しんだ「誉」の開発
「アツタ」をめぐる生、そして死
金属材の不足を補う苦肉の策
「プラスチック」黎明期の人々
ばねが取りもった48年の縁
逆境の中から出発して得た栄光
「人材養成」の場としての役割

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

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3
技術面・史実面で盛り沢山の内容が、人物エピソードと共に愛を持って、時に本人の語りを通じて展開されている。通底して著者の海軍技術者への多大なる敬意がある。工業が「工夫」の積み重ねであるのを強く再認識せらる。通読して戦中航空機やエンジンの系譜を理解。空技廠の技術遺産は戦後のプラスチックやゴム、自動車エンジン、新幹線設計、その他部品、生産技術等、広大な裾野に渡っているらしい。各国軍技術者の交流や、海軍空技廠の風通しの良い気風、中島・三菱・松下・川崎らに関する記述もあり、非常に興味深かった。何度でも読みたい!2018/11/08

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