出版社内容情報
生きがいや充実感を持って生活するために、必要なものとは何か。専門家たちが、QOL 向上/健康維持・増進について考えた一冊。
「いかに健康に生きるか」を支えるすべての方へ
サクセスフル・エイジングを実現するためには、QOLを向上させることが大きなテーマである。QOL向上のためには、個人の健康維持・健康増進などが重要な要素となる。しかし、健康維持・増進には、個人の努力だけではどうにもならないものがあり、個人をとりまくいろいろな人々のサポートが必要となる。(家族も含む)このサポートを、本書では「健康サポート」と呼ぶこととする。―「はじめに」より
▼人々の“健康”をサポートする人に贈る一冊。
超高齢社会を迎え、健康的に歳をかさねることは、喫緊のテーマである。病気にならないことはもちろん、生きがいや充実感を持って生活するために、必要なものとは何か。「予防医学」「心理学」「コミュニティ研究」の専門家たちが、QOL 向上/健康維持・増進について考えた一冊。
はじめに
第1章 日本の健康の現況
第1節 高齢長寿大国 日本
1.超高齢社会を迎えた日本
2.健康寿命とは
第2節 現在の日本の医療費
第3節 日本の健康施策
1.健康増進・疾病予防のアプローチの仕方-ポピュレーションアプ
ローチとハイリスクアプローチ-
2.日本の健康施策:健康日本21
第2章 健康と生活習慣
第1節 健康に関する基本概念
1.健康とは
2.QOL (Quality of Life生活の質)とは
3.サクセスフル・エイジングとは
第2節 サクセスフル・エイジングに向けて
1.生活習慣の影響
2.それぞれの生活習慣について
3.生活習慣改善と健康
第3章 健康行動の重要性
第1節 健康行動の理論 ~マルチレベル・アプローチをもとに~
1.健康行動を促進するためのセッティング(環境・場)と働きかけ
のレベル
2.健康行動理論(Health Behavior Theory)の基礎
3.個人レベルの健康行動理論について
4.健康サポートの働きかけのレベルとセッティング ~身体活動支
援を例に~
5.健康行動の階層的構造
第2節 社会参加とソーシャルサポ―ト
1.社会参加の重要性
2.ソーシャルネットワークとソーシャルサポート
第3節 コミュニティレベル~マルチレベル・アプローチの中でのコ
ミュニティ
第4節 健康行動促進のための実践モデル
1.プリシード・プロシードモデル
2.RE-AIM
第4章 コミュニティと健康
第1節 ヘルスプロモーションにおけるコミュニティづくりの理論
1.コミュニティ概論
2.ソーシャル・キャピタルと健康
3.コミュニティ・オーガニゼーション理論
4.日本の地域保健におけるコミュニティ・オーガニゼーション
第2節 身近にあるセッティングをコミュニティへ
1.セッティングスとコミュニティ
内容説明
超高齢社会を迎え、医療費の高騰が大きな問題となっている現在の日本において、「いかに健康に生きるか」が大きなテーマとなっている。「団塊の世代」をはじめとしたシニア層、そして、これからシニアになる世代にとって、その問題は切実である。本書では、年を重ねていくことをプラスと考え、豊かに生きる「サクセスフル・エイジング」を提唱する。予防医学・心理学・社会学(コミュニティ研究)といった異なる分野の専門家が、「サクセスフル・エイジング」を実現するための具体的な事例を紹介し、健康論を提言する。
目次
第1章 日本の健康の現況(高齢長寿大国日本;現在の日本の医療費;日本の健康施策)
第2章 健康と生活習慣(健康に関する基本概念;サクセスフル・エイジングに向けて)
第3章 健康行動の重要性(健康行動の理論―マルチレベル・アプローチをもとに;社会参加とソーシャルサポート;コミュニティレベル―マルチレベル・アプローチの中でのコミュニティ;健康行動促進のための実践モデル)
第4章 コミュニティと健康(ヘルスプロモーションにおけるコミュニティづくりの理論;身近にあるセッティングをコミュニティへ;サクセスフル・エイジングを実現するコミュニティづくりのアイデア)
付録 具体的な支援に向けて
著者等紹介
小熊祐子[オグマユウコ]
1991年慶應義塾大学医学部卒。博士(医学)。Master of Public Health(ハーバード公衆衛生大学院2002年卒)。慶應義塾大学医学部内科(内分泌代謝内科)での臨床経験を経て、1999年6月より慶應義塾大学スポーツ医学研究センター助手。2002年6月ハーバード大学公衆衛生大学院修了。2005年4月より慶應義塾大学スポーツ医学研究センター・大学院健康マネジメント研究科助教授。2007年4月より同准教授、現在にいたる
富田眞紀子[トミタマキコ]
1999年立教大学大学院修士課程修了。2002年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。修士(心理学)、博士(保健学)。2010年より慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員、現在は国立がん研究センターがん対策情報センターがんサバイバーシップ支援研究部研究員。幼少期~高齢期までの生涯発達における心身の健康状態や子どもの発達と親子関係を中心とし、QOL向上を目指した当事者支援(健康支援の必要な者、障害者、乳幼児、高齢者、がん経験者)及び、その家族支援のあり方についての調査研究を行っている
今村晴彦[イマムラハルヒコ]
2001年慶應義塾大学総合政策学部卒業後、出版社勤務。2008年に慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2013年に同研究科の後期博士課程単位取得退学。現在、東邦大学医学部社会医学講座衛生学分野助教、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教(非常勤)。ソーシャル・キャピタルと健康を研究のキーワードとしている。これまで長野県の保健補導員活動の調査や、地域在住高齢者の社会疫学調査などに従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。