複雑ネットワーク―基礎から応用まで

増田 直紀/今野 紀雄【著】

近代科学社（2010/04発売）

• サイズ A5判／ページ数 279p／高さ 21cm
• 商品コード 9784764903630
• NDC分類 404
• Cコード C3050

内容説明

最先端！ネットワークの理論がここにある。人間関係、経済、インターネット、交通網、生態系、システム生物学…すべての事象における「つながりを科学する」複雑ネットワーク。本書には最新の理論、定着した手法をもとにした基礎と応用、実データの解説、プログラムによるアルゴリズム集、解説付きの膨大な参考資料集が含まれている。まさに最新の複雑ネットワーク・バイブルだ。

目次

第１章　準備
第２章　ネットワークの特徴量
第３章　実データ
第４章　古典的なグラフ
第５章　スモールワールド・ネットワーク
第６章　成長するスケールフリー・ネットワークのモデル
第７章　成長しないスケールフリー・ネットワークのモデル
第８章　ネットワーク上の感染伝播モデル
第９章　ネットワーク上の他の確率過程
第１０章　ネットワーク上の同期
第１１章　付録

著者等紹介

増田直紀［マスダナオキ］
１９９８年東京大学工学部計数工学科卒。２００２年東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻博士号。理化学研究所基礎科学特別研究員などを経て、２００６年１０月から東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻講師。２００８年９月から同准教授。専門分野は脳の理論、複雑ネットワーク、社会行動の数理モデルなど

今野紀雄［コンノノリオ］
１９８２年東京大学理学部数学科卒。１９８７年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程単位取得。室蘭工業大学数理科学共通講座助教授、コーネル大学数理科学研究所客員研究員を経て、横浜国立大学大学院工学研究院教授。博士（理学）。専門分野は、無限粒子系、量子ウォーク、複雑ネットワークなど（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[シタン]

自称境界領域大好き人間だったため大学院で一時期参考にした本。結局、直接インスパイアされたアイデアは却下されたのだが（笑）。　複雑ネットワークは人間関係や脳神経、交通網に観察されるネットワークのことで、友達の友達が自分の友達だった（いわゆる「世間は狭い！」）のような不思議な性質を持っています。これを工学的に応用しようという動きもあります。この本自体は一般向けではないので興味がある方は同著者の新書が良いかも（僕は読んだことない）。また同分野の一般向け超名著としてはバラバシの「新ネットワーク思考」を挙げておく。

[山のトンネル]

基礎から応用まで幅が広い。入門書。

2022/04/08

[もふ子]

★★★☆☆ネットワークってどんな風に分析するの？って疑問だったけど、なるほど、こうやって分析するのか。勉強になった…。インターネット、食物連鎖、感染症…いろんなネットワークがあるけど、それぞれ大きさも、性質もちがうと。これらを数学的に分析していくっていうのは、面白い。うーむ、やはり数学とか基礎的な学問なんだなぁ…。前半は基本的な内容で結構理解しやすいけど、後半になるにつれてどんどん難しくなってく(ｰｰ;)

2017/05/13

[ONE_shoT_]

ネットワークの特徴量（次数分布・平均距離・クラスター係数・次数相関・中心性・コミュニティ構造・モチーフ）、ランダム・モデル（ERモデル）、スモールワールド・ネットワークのモデル（WSモデル）、スケールフリー・ネットワークのモデル（BAモデル）、パーコレーションやSIS・SIRモデルなど、複雑ネットワーク科学の基本的なところをざっと学べました。

2016/09/22

[YuYu]

複雑ネットワークの抽象化されたグラフはいろんな分野で応用できる。自分の専門を考えながら読むととても刺激を受けた。最後に紹介されているネットワーク解析のフリーウェアがあり、それらで遊んでから本書を読んだ方がわかりやすいと思う。Pajek,LGL,Cytoscape(自分はこれ使ってました）が挙げられたソフト。

2014/04/06