内容説明
義に死ぬのは武士帝は生き延びねばならぬ。南北朝を舞台とした感動の名作がここに誕生。
著者等紹介
森真沙子[モリマサコ]
神奈川県生まれ。奈良女子大学文学部卒業。週刊誌記者などを経て1979年、短編小説「バラード・イン・ブルー」で第33回小説現代新人賞を受賞し、作家デビュー
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感想・レビュー
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巨峰
63
南北朝時代。皇統からけされた北朝の光厳天皇持明院統の皇族方の物語。みだれた世情とともに、その時代をしっかり描いた作品だと思う。2018/08/11
真理そら
24
南北朝時代をこういう視点で描いた作品は初めてなので興味深く読んだ。足利尊氏の立ち回り方に呆れるやら感心するやら。良くも悪くも後醍醐天皇はインパクトある人だ。2018/08/26
野の花
14
尊治親王(後醍醐天皇)を中継ぎとして即位させたばかりに、激動の時代が始まる。足利尊氏があっちへ行ったりこっちへ来たり。南朝の光巌天皇の波乱万丈の物語。フィクションとは言いながらこの時代が興味深く強く印象付けられた。2017/04/09
不羈
13
鎌倉末期~南北朝時代の動乱期に翻弄された光厳天皇の話。皇統を絶やさぬためには・・・至天の君で居ることの難しさ。太平記の時代の著作初デビュー。とうとうこの時代についても関心を持ってしまった。2014/01/17
TAMA
5
南北朝で済まされた歴史の一こまの中、こんなやり取りだったかな。帝の地位をめぐる対称的な二人と、全く違う市井の人との比較と邂逅。その市井の人ですら見ればわかる地位の、覚悟の持つオーラなのに。崇徳上皇の怨は確かに今までの権力への徳を、武力の下にしてしまったのかもしれない。2015/03/04