内容説明
jurisprudenceは英語では「法律学」のことだが、フランス語では「判例・法解釈」の意味となる。この単語の語源はラテン語j ̄uris‐pr ̄udentiaで「法理学」を指し示す。外国法を学ぶうえで重要な法律ラテン語・ギリシア語やローマ法など高度な「法律の基礎教養」も提供し、印欧比較法思想史の観点から「法理学(法史学)」を解説する。
目次
第1章 司法神と法理学―法律学と宗教学のはざまで
第2章 法の字源「〓〓(かいち)」考
第3章 ハンムラピ法典と旧約聖書
第4章 条約(契約)法の本質―法の字源とPacta sunt servandaの成立 伝統的「契約法・条約法」の通説批判
第5章 古代社会における「契約」の概念と「法」―原典史料の解読を通してみる比較法史学
第6章 債権法の発生と形成―古代ローマ社会での債権法の萌芽
第7章 現代国際法と民族
第8章 憲法の史的淵源と象徴
第9章 デルポイの神託と般若心経―ソクラテス方法「法学教育」の考察
著者等紹介
佐藤信夫[サトウノブオ]
1945年東京・四谷生まれ。蔵前工業高等学校建築科卒。中央大学法学部卒、中央大学文学部仏文学科学士入学・卒業。UCLAカリフォルニア大学大学院修士課程(フランス文学・比較文体論)続いてUCLA大学院博士課程(インド・ヨーロッパ学研究科)修了。ロスアンゼルスあさひ学園高校教員(倫社、世界史、現国、古文、漢文等担当)。UCLA助手(政治学)、UBS教授等を経て帰国し、現在に至る。1987年、ソヴェト科学アカデミー「アルメニア学国際シンポジュウム」に日本代表として参加。現在、中央大学文学部講師=ラテン語(初級~上級)担当。中央大学法学部講師(オリエントの政治力学)。明治大学政治経済学部講師。山梨学院大学法学部教授=西洋法制史、法律ラテン語、ローマ法、比較文化史、教職課程の地誌学、外国史など担当。法文化学会理事、地域文化学会理事、比較法文化学会理事
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