出版社内容情報
アルゼンチンの貧農に生まれ、美ぼうと才気で大統領夫人に。その波乱万丈の生涯が、封印されていた写真とともに、今よみがえる…… 中学生~一般
内容説明
アルゼンチンの貧しい村に私生児として生まれながらも、美貌と才気を武器にはいあがり、27歳で大統領夫人という栄光の座に登りつめ、権力と富を手に入れた“エビータ”ことエバ・ペロン。33歳、ガンで急死するまでの、短くも激しく生きた生涯が、今、封印されていた写真とともに解きあかされる。
目次
夜明け
三文小説の中で
夢を追って
下積み時代
模範的な女性
コンドルの飛行
すばらしい日
女指導者の洗礼
偉大なる見習い
虹の旅
政治とアルゼンチンの主婦
ファッション・モデル
愛の財団
ただひとつの心〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Edo Valens
4
原書は1996年に出版されている。つまり、ペロン政権も、その後の軍事独裁政権も終わり、アルゼンチンに民主主義が戻ってきた後の時代だ。エビータの時代から時間も経っているので、エビータの生涯だけでなく、彼女のマスコミ利用の戦略や、彼女の政治的スタンスとファッションがお互いに関わりあいながら変遷していく様子など、テーマ別にまとめてあって非常にわかりやすい。また、写真に挟まれた文章からは、「エビータ」という現象、そして「エヴァ・ペロン」という女性を、極力公平な視点からまとめなおそうとする著者の努力が感じられる。2017/07/16