内容説明
前島は「郵便の父」として、ひろく知られているように、郵政事業の基礎を確立し、その発展に尽瘁した。しかし前島の業績は郵政にとどまらない。海運・鉄道・新聞などの近代事業、また教育や国字改良などに果した役割は、きわめて大きい。いかにして、このような人物が生まれたのか。本書は雪深い越後から江戸に出て、刻苦勉励、新政府に出仕して活躍した、その生涯をたどる。
目次
序章 その業績と文献
母の膝下にあって
志を立てて江戸に
北へ西へ全国周遊
幕臣に列するまで
維新の変動に処し
新政府に出仕して
郵便の制度を確立
新聞と郵政事業と
国際舞台への進出
西南の動乱をへて
辞官し都の西北に
再び逓信の中枢に
余章 顕彰の碑と余話