目次
好色文学論
神童の明察―谷崎潤一郎
催眠術師と手品師
都市の中の身体/身体の中の都市
谷崎潤一郎の初期作品―この劇的なるもの
「刺青」―〈宿命の女〉の誕生
金色と闇との間―谷崎潤一郎「金色の死」をめぐって
「小さな王国」論―二人の〈しやうきち〉
大正から昭和への谷崎潤一郎―『青塚氏の話』を中心に
痴人の愛―追憶の「お伽噺の家」
『吉野葛』論―言語的歩行者の語りとして
谷崎潤一郎「蘆刈」「夢の浮橋」など―動かない水の周辺
レトリックとしての通俗性―谷崎潤一郎『武州公秘話』の場合
語りの戯れ
「細雪」試論―妙子の物語あるいは病気の意味
やまとごころと『細雪』
『夢の浮橋』覚書―谷崎潤一郎の語りの圏域
「瘋癲老人日記」論―作品の論理と作家の夢想