内容説明
本書は、故加藤榮一論文集全2巻のうちの第1巻であり、著者の「資本主義理解の枠組み」の形成・発展過程を辿るとともに、加藤現代資本主義論=福祉国家論の理論編にあたる。本書において、現代資本主義の歴史的位置、資本主義と国家の関係、資本主義発展史に占める福祉国家の位置づけ、福祉国家と社会主義との関係、民営化の歴史的意義、資本主義の発展構造仮説、20世紀福祉国家システムの解体など、オリジナリティの高い議論が展開されている。
目次
第1部 現代資本主義(現代資本主義の歴史的位置―「反革命」体制の成功とその代価;現代資本主義論の視角;資本主義の発達と国家―帝国主義段階における国家の役割 ほか)
第2部 大転換(福祉国家と社会主義;現代資本主義の歴史的位相;SPD・福祉国家・共産主義 ほか)
第3部 福祉国家とそれ以後(福祉国家と資本主義;二〇世紀福祉国家の形成と解体)
著者等紹介
加藤榮一[カトウエイイチ]
1932年9月東京に生まれる。1957年3月東京大学経済学部卒業。1962年3月東京大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学社会科学研究所助手、東北大学教養部講師、同助教授、東京大学社会科学研究所助教授を経て、1978年4月東京大学社会科学研究所教授。1993年3月東京大学停年退官・東京大学名誉教授。信州大学経済学部教授、帝京大学経済学部教授、法政大学現代福祉学部教授を歴任、2003年3月法政大学定年退職。2005年1月7日歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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