内容説明
いくら無力のように見えても、子どもは自己形成への志向性をもって生まれてきます。意味のある存在として「生きる」力を持って生まれてきます。発達の障害をもっていたり、虐待的な環境を経験してきた子どもたちも同じです。子どもたちがもっている力を充分に発揮して生きられる場を用意するのは大人です。本書では、著者が療育の場で考えてきたこと、子どもたちや親とやってきたことを報告します。
目次
第1章 意味を求める身体(土台としての身体と“関係づけの力”;お風呂での定点観察を通してみる発達;身体とコミュニケーション(Cくんの発達経過を振り返って) ほか)
第2章 関係を生きる自己(関係性の問題とその修復(Eくんの事例を通して)
環境としての他者
家族関係と自己形成(Gくんの事例から) ほか)
第3章 自己の歴史を持つ力(自分の物語を持つということ;Mの歴史的な自己像の獲得;発達障害児にとっての歴史的な自己像の形成 ほか)
著者等紹介
古田直樹[フルタナオキ]
1960年生まれ。大阪教育大学大学院修士課程修了。京都国際社会福祉センター、京都教育大学非常勤講師を経て、京都市児童福祉センターに勤務。臨床心理士、臨床発達心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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