出版社内容情報
【内容】
戦後国際政治の変貌は，わが国デモクラシーのあり方をも厳しく問うている。本書は，デモクラシーをその制度のもとに生活する法的主体の動態的な自律の原理として捉え，デモクラシーの活性化の視点を探る。
【目次】
序章 デモクラシーと法――法哲学的視点
第1節 人間と国家
第2節 アリストテレスにおける国制と法律
第3節 現代のデモクラシー
第1編 デモクラシーの歴史
第1章 欧米におけるデモクラシーの形成と発展
第1節 古代ギリシアのデモクラティア
第2節 近代デモクラシーの登場と変容
第3節 体制化したデモクラシー
第2章 日本におけるデモクラシーの形成と発展
第1節 自由民権運動の背景
第2節 自由民権運動の展開
第3節 自由民権運動の思想
第4節 デモクラシーの冬の時代
第5節 戦後日本のデモクラシー
第3章 デモクラシーの諸相
第1節 「社会主義」とデモクラシー
第2節 イスラム世界とデモクラシー
第2編 日本国憲法
第1章 日本国憲法とデモクラシー
第1節 旧憲法の基本構造
第2節 旧憲法下の民法・刑法・治安立法
第3節 日本国憲法の制定過程
第4節 憲法の基本原理とデモクラシー
第2章 基本的人権とデモクラシー
第1節 人権の享有主体
第2節 人権と公共の福祉
第3節 法の下の平等をめぐる具体的問題
第4節 憲法の人権規定の分類
第5節 精神の自由
第6節 人身の自由
第7節 社会権
第3章 統治機構とデモクラシー
第1節 大統領制と議院内閣制
第2節 わが国の統治機構
第3編 日常生活と法
第1章 家族生活と法
第1節 内縁と事実婚
第2節 婚姻の成立要件
第3節 国際結婚
第4節 婚姻の効果
第5節 親子
第6節 離婚
第7節 扶養
第8節 わが国の相続制度と問題点
第2章 市民生活と法
第1節 近代市民社会の成立とその契約像
第2節 契約観の転換と現代市民法の諸問題
第3章 労働生活と法
第1節 労働関係の形成・展開と法規制
第2節 労働時間法制の改革と現状
第3節 女子労働の実情と課題
第4節 雇用形態の多様化と雇用保障
第5節 外国人労働者の不法就労問題
第4章 社会保障と法
第1節 現代社会と社会保障
第2節 わが国の社会保障制度の概要と特徴
第3節 わが国の社会保障制度の今日的課題
第5章 社会秩序と法
第1節 排除と包摂の論理――国家と個人
第2節 近代刑法の成立
第3節 現代社会と刑法
第4編 医療・環境・情報をめぐるデモクラシーと法
第1章 医療をめぐるデモクラシーと法
第1節 患者の自己決定
第2節 死と生の選択
第3節 医療におけるデモクラシー
第2章 地球環境をめぐるデモクラシーと法
第1節 地球環境問題と法的対応
第2節 市民にとっての環境問題
第3章 情報化社会をめぐるデモクラシーと法
第1節 マスメディアによる世論形成と市民の意見表明の自由
第2節 マスメディアによる人権侵害
第3節 情報公開の必要性
第4節 個人情報保護立法
資料
日本国憲法／英訳 日本国憲法
目次
序章 デモクラシーと法―法哲学的視点
第１編 デモクラシーの歴史（欧米におけるデモクラシーの形成と発展；日本におけるデモクラシーの形成と発展；デモクラシーの諸相）
第２編 日本国憲法（日本国憲法とデモクラシー；基本的人権とデモクラシー；統治機構とデモクラシー）
第３編 日常生活と法（家族生活と法；市民生活と法；労働生活と法；社会保障と法；社会秩序と法）
第４編 医療・環境・情報をめぐるデモクラシーと法（医療をめぐるデモクラシーと法；地球環境をめぐるデモクラシーと法；情報化社会をめぐるデモクラシーと法）
