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理想の教室
ポップミュージックで社会科

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  • サイズ B6判/ページ数 158p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622083047
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C1398

出版社内容情報


「ドナドナ」はユダヤ人迫害や虐殺と関係していた…私たちにとって身近な歌の中にどのような社会的な場面や記憶、人々の思いがこめられているか。ジャニス・イアン、ボブ・ディラン、中島みゆきらの歌に託されたメッセージを具体的に読み解きながら音楽の社会的意味について考えます。
細見和之(大阪府立大学)

内容説明

「ドナドナ」はユダヤ人迫害や虐殺と関係していた。「思い出のグリーングラス」のポイントは?身近な歌のなかに、どのような社会的な場面や記憶、人々の思いがこめられているか。ジョーン・バエズ、ジャニス・イアン、ボブ・ディラン、友部正人、中島みゆきらの歌を具体的に採りあげ、音楽と社会の関係について考えます。

目次

第1回 翼をもつ歌―ポップミュージックにおける果肉と種子について(私自身の体験から;「ドナドナ」イディッシュ語版と日本語版;ジョーン・バエズの「ドナドナ」 ほか)
第2回 ラブソングとプロテストソング―ジャニス・イアンにそくして(日本と欧米のリアリティの差異―「思い出のグリーングラス」をめぐって;ジャニス・イアンの奥行;「社会の子供」からのはじまり ほか)
第3回 日本のポップミュージックにおける音楽と社会―友部正人と中島みゆきにそくして(「ハリケーン」の衝撃;ふたたびジャニス・イアンとディランについて;友部正人について ほか)

著者等紹介

細見和之[ホソミカズユキ]
1962年生まれ。大阪府立大学人間社会学部助教授。詩人。専門はドイツ思想。主にアドルノ、ベンヤミンなど二〇世紀のユダヤ系の思想を読み解く作業をつづけている。「ドナドナ」へのこだわりもその一環である。また従軍慰安婦問題など現代史やマイノリティ問題にもかかわる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

14
「ドナドナ」がユダヤ人迫害に関係する歌だった、というのは別の本で読んだ記憶がある。ボブ・ディランの歌が社会や時代に対する鋭い批判的な感覚をもつことを、この本で改めて知った。日本のミュージシャンでは、友部正人と中島みゆきが取り上げられている。ポップミュージックの歌詞がもつメッセージを探ることが、社会や歴史を学ぶことになる・・・非常に興味深く、知的好奇心を刺激する1冊だ。2018/02/05

Yuichi Nakagawa

2
音楽を通して、当時の社会背景を探ってみようという、非常に興味深い試みである。内容自体はそこまで難解ではないため、詩の読解や文章の背景を理解する作業を好む人は純粋に楽しむことが出来るだろう。2014/03/03

ほんたな

1
ポップミュージックとして歌われる曲を、聞き流すのではなく、一度立ち止まって読み解くことで、「音楽」を捉え直すという内容。音楽の持つ政治性や、流動的な音楽のあり方を知ることは、音楽を成り立たせている社会に目を向けることになる。それはネガティブに感じる面もあったが、それだけではなく、ポップミュージックにできること、歌うことのついての可能性も感じた。改めて音楽に向き合うことは、いまを生きる社会に向き合うことであると思う。紹介されている歌、歌手は必聴。2018/08/26

訪問者

1
「ドナドナ」がホロコーストの歌だと言うのはどこかで聞いたことがあったが、「思い出のグリーングラス」が死刑囚の歌だというのは、この本で始めて知った。ともあれこの本を読んで思ったことは、とりあえずジャニス・イアンとボブ・ディランと中島みゆきを聴かなければということ。中島みゆき全アルバム制覇プロジェクトを個人的に実施中であるが、やっと11枚目の「はじめまして」まで聴き終えた。ここまではLP時代にリアルタイムで聴いて来たが、これから先は未知の領域となる。先は長いが、がんばらねば。2015/09/25

my_you

1
ドイツ・ユダヤ系の思想を読み解く著者ゆえに、ドナ・ドナ、ジャニス・イアン、ディランなどのユダヤ関係の曲・アーティストを扱っている。ポップミュージックがどんな風に社会を捉えてきたか、という本であって、ポップミュージック自体の社会性を云々するわけではない。けれど、この本をテクストに、ポップソングの力ある部分を知っていくのは楽しい経験だった。2010/08/27

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