• ポイントキャンペーン

数学における発明の心理 (新装版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622051381
  • NDC分類 410
  • Cコード C1041

内容説明

ある幸福な朝、光がさすように突然のインスピレーションが浮かんで、科学上の、あるいは芸術的な発明が成し遂げられる。耳にする数々の劇的なエピソード、しかし発明者の内部ではどんな精神活動が進行したのか?大発明―大発見も偶然のたまものか。休息や忘却が着想をもたらすという仮説は正しいか。無意識と意識それぞれの役割。言語や視覚的イメージの介在。論理対直観。問題は次々と提示され、著者自身の鋭い内省と、パスカル、デカルト、ガロア等々大家たちについての豊富な引例により、創造の秘められたプロセスがあかされていく。

目次

1 概説
2 無意識についての検討
3 無意識と発見
4 準備段階。論理と偶然
5 その後の意識的作業
6 総合による発見。記号の助け
7 多様な数学的精神
8 直観の逆説的事例
9 研究の全般的方向

著者等紹介

アダマール,ジャック[アダマール,ジャック][Hadamard,Jacques]
1865‐1963。ベルサイユに生まれる。エコール・ノルマル卒業。ボルドー大学、ソルボンヌ大学講師を経て、コレージュ・ド・フランス、エコール・ポリテクニク教授を歴任。アカデミー・デ・シアンス会員。解析学、代数学、微分幾何学、とくに偏微分方程式論、関数論、解析的数論に貢献。関数解析学の先駆者。流体力学、波動論など数理物理学の分野でも多くの業績がある

伏見康治[フシミコウジ]
1909年名古屋に生まれる。1933年東京大学理学部物理学科卒業。理学博士。もと日本学術会議会長

尾崎辰之助[オザキタツノスケ]
1905年鹿児島に生まれる。1928年東京大学工学部船舶工学科卒業。1999年歿

大塚益比古[オオツカマスヒコ]
1928年大阪に生まれる。1951年大阪大学理学部物理学科卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

jjm

2
数学の証明は発見か発明か。何かが証明されたとしても、なぜそのような仕組みになっているのかを人類が知ることはないのだろうか。数学者の中には頭の中で記号も言語も使っていない人もいたり、無意識や啓示もあるらしい。私は数学の問題を解くとき、手当たり次第記号化して何とか規則性見つけたり、表面的な式の変形に没頭し、知っているパターンに持ち込むくらい。うまくいかなければ諦める、以上。無意識を意識するのは洗濯物を干していて、次に干すものを手にした後、これって意識して取ってないのでは?意識に関係なく決定されていた?なケース2019/03/05

木村すらいむ

2
心理学会で行われたポアンカレの公演に啓発されて書かれた,数学における発明(発見)においてどのような心理が働くかについての本.数学に関する難しい記述はでてこない.数学者のいくつかの体験談を通して,発見をするときやする前にどんなことを意識的にもしくは無意識的に考えているかについて考察している.「思考は,言語で具体化されるとき死滅」すると考えるのかどうかが人によって違うのが興味深かった.自分も周りの人が数学などをするときどのように考えているのかを聞こうと思った.2012/12/12

MAT-TUN

2
あらためて名著だと思った。ポアンカレの「科学と方法」とあわせて読むとよい。この書を読んで、KJ法などのマニュアル的発想法は、無益どころか有害であることをますます確信しつつある。2011/12/09

あべっち

1
ボリアの『いかにして問題をとくか』みたいな本ではなくて、数学者の頭のなかでおこっていることを主観的に書いた本。言葉と思考、意識と無意識の関係など。説明の難しい現象を上手く言い表している。2013/02/27

N

0
自らの経験や、偉人の発明を心理的な面からとらえた本。とても参考になった。2012/03/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/143951
  • ご注意事項