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出版社内容情報
大戦後の内乱ギリシャを単身で旅したアメリカ青年の、現代史の証言としても定評ある清新な紀行。
内容説明
世界大戦の余燼くすぶるギリシアの地方を、若くしなやかな精神をもって歩きながら、この魅力的な人たちの本質に触れた、紀行文学の新古典。
目次
帰還の日
旅半ばの宿
タイエトス―その影
ラコニア―雨の季節
アテネ―短い希望
マニ
記録にない村
春―イストモス、森の羊飼い
タイエトス―夏の稲妻
タイエトス―渇いた午後〔ほか〕
著者等紹介
アンドリュース,ケヴィン[Andrews,Kevin]
1924年、イギリス陸軍軍人を父に、アメリカ人を母に北京で生まれる。英国とアメリカで教育を受ける。第二次世界大戦に兵士として参加。その後、ハーヴァード大学卒業。1947年、アテネ・アメリカ考古学校に留学。ギリシャ中世の城を研究する。『モレアの城塞』を出版。内戦のギリシア体験を回想した本書『イカロスの飛行』ほか、アテネ、及びギリシアに関しての著作がある。誰よりもギリシアを愛したと言われた彼は1975年、ギリシア市民権をとり、1989年に没した
松永太郎[マツナガタロウ]
1949年東京に生まれる。1972年アメリカ留学。現在、多摩美術大学講師。訳書ケン・ウィルバー『進化の構造』(春秋社、1998)、ドン・ミゲル・ルイス『四つの約束』(コスモス・ライブラリー、1999)ほか
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感想・レビュー
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rbyawa
1
a138、海外旅行選書版のほうで読んでサブタイトルも変わっているが、まあ大丈夫だろうと思ってこちらに書く(絶版済み)。ギリシャの本で現代史の決定版のよう紹介されていて、確かに生身の人間を感じられる名著だとは思うのだが、ギリシャの近代以降の本がそもそもほとんどなくてため息が出る。そしてこの本の中でも、地域を変えるたびに出てくるイギリスへの裏切られたという感情、アメリカへの不信はともかく、国内の組織や人物の評価が全く一定しない。事情も混沌としている、気のいい親切な人が500人を殺している。もう少し読みたいな。2010/10/20