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インターネットは民主主義の敵か

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620316604
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0036

内容説明

インターネットでの言論は「絶対に自由」であるべきだ―ネット第一世代が唱えたその主張に対し、著者は自由と民主主義の原理にもとづき異議を申し立てる。出版以来、全米に賛否両論を巻き起こした本書は、インターネットの将来のみならず、「討議型民主主義」と「表現の自由」に関心あるすべての方への基本書といえる。

目次

第1章 デーリーミー
第2章 アナロジーと理想
第3章 分裂とサイバー・カスケード
第4章 社会の接着剤と情報伝播
第5章 市民
第6章 規制とは何か
第7章 言論の自由
第8章 政策と提案
第9章 結論リパブリック・コム

著者等紹介

サンスティーン,キャス[サンスティーン,キャス][Sunstein,Cass]
1954年生まれる。ハーバード大学卒。同大ロースクール(法科大学院)を78年に修了したあと、サーグッド・マーシャル最高裁判事の補佐官(クラーク)等を務める。その後、学界に転じ、現在はシカゴ大学ロースクールおよび政治学部の教授。著書は多数あるが、2002年だけでも「費用対効果国家」(The Cost‐Benefit State)他2冊を出版している。最高裁判事候補としても名前があげられる気鋭の憲法学者として知られる

石川幸憲[イシカワユキノリ]
1950年生まれる。上智大学卒業後、渡米。南イリノイ大Ph.D.(哲学)。ペンシルバニア大博士課程(政治学)前期修了。AP通信記者、タイム誌特派員、日経国際ニュースセンター・ニューヨーク支所長、日本経団連のシンクタンク21世紀政策研究所プログラム・オフィサー(研究総括)および研究主幹を歴任。現在は在米ジャーナリストとして活動中
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mztn

11
10年以上前に書かれた本ですが,ここで主張されている点が今でも通用することに考察の普遍性に敬意を払います.インータネットは便利になったものの,自分に都合の良い情報をフィルターを通して取得しがちなので多様性が欠如し,従来の民主主義的な考えが成り立たなくなりつつあると主張している.確かに,研究に関しては,論文検索など非常に便利になったものの,そこに甘んじていると意図しない研究に出会う楽しさが減っている気がするし,同じような研究が増えている気もする.もちろん,それはインターネットだけのせいではないけど.2017/10/26

Akiko Shimizu

4
最高におもしろいです。2003年にこれだけの先見の明に満ちた本が出ていたことに驚かされました。不思議なもので、町に本屋さんが必要な理由が、これを読むとわかるような気がします。2014/06/05

mainasushikou

3
アメリカの憲法学者によるインターネット時代における民主制のあり方についての議論。「共和主義≒討議的民主主義の理想」の観点から、インターネットを含めた情報通信技術の社会的役割や言論の自由について思考実験的な規範論を展開する。人々を市民/消費者に分類し、後者による言論の自由の解釈は民主主義の基盤を掘り崩すとの批判は腑に落ちるものだ。本書はアメリカを前提とした話であるために、デーリーミーや集団分極化の危険性が強調されていることに注意(もちろん危険性は日本でも変わらないが)。あと邦題は間違いなくミスリード。2010/09/21

yamikin

2
共和制とは皆が意見を言える体制を言うのではない。政治参加している皆が熟慮出来る体制のことを言う。なるほど。インターネットは情報のディスクロージャーを最大限に達成する代わりに自らに都合のよい情報だけを摂取しがち。だから右翼サイトに左翼サイトのリンクを貼れ、って結論はしんどい。話題な割に微妙な本だった。2009/11/05

shin

1
2000年代前半に既にフィルターバブルに警鐘を鳴らしていたのはさすがである。適切な言論空間を作ればよい、という提案はインターネット楽観論と言ってしまえば安く見えてしまうが、理想があってこその現実なので、歴史的価値が衰えるものではない。2020/05/05

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