出版社内容情報
尾崎を語っては第一人者である著者が,永年の調査を経て書き下した決定版。ゾルゲ,スメドレーらと共に,死を賭して反戦.平和のために奔走した思想と行動の軌跡。
内容説明
尾崎秀実は、1928年朝日新聞記者として上海に赴き、魯迅ら中国の知識人をはじめ、アグネス・スメドレーやリヒァルト・ゾルゲらと交わる。帰国後も中国問題を論じ、第一次近衛内閣の新体制構想に関与するなど活躍したが、41年いわゆるゾルゲ事件で検挙され、治安維持法等違反のかどで、戦争の終結を見ることなく44年死刑に処された。尾崎の終生の友人であった著者が精魂傾けて書き上げた本書で、その希有な生涯と思想が語りかけるものは何か。日本と中国、そしてアジアの将来に向けて、尾崎が問い続けた問題は、われわれの前にまだそのまま残されている。
目次
楠氏の末裔
台湾
第一高等学校
東京帝国大学法学部
疾風怒濤
思想変革
就職・結婚
上海
小休止
ふたたびゾルゲと
組織と活動〔ほか〕