出版社内容情報
故郷を持たず,幾重にも疎外された歴史的主体の表現であり,否定性の彼方に〈他なるもの〉を体験させるマーラーの音楽世界。その構想・イデー・技術を見事に解明。
内容説明
もはや帰るべき故郷を持たず、理想や進歩を単純に信じ得ない、幾重にも疎外された歴史的主体の表現であり、否定性の彼方に「他なるもの」を体験させるマーラーの音楽世界。その精緻な作品分析によりマーラーの構想・イデー・技術を解き明かし、その現代性を見事に捉える。
目次
1 天幕とファンファーレ
2 音調
3 性格的要素
4 小説
5 ヴァリアンテ―形式
6 技術の次元
7 崩壊と肯定
8 長きまなざし