出版社内容情報
現代世界の底深い危機に関して現象学はいかなる意味を持つか。老子の教えや道家思想を現象学と対比させつつ,フッサールの未完の解答を補完せんとする壮大な試み。
内容説明
フッサールの未完の解答を補完する試み。ハイデガー後期の哲学を古代東洋の知=タオイズムと結び、現象学の深化を図る。
目次
第1章 中心と尺度を求めて
第2章 ハイデガー後期哲学における環境学的暗示性
第3章 二分法的世界観の圏外に立つ思想
第4章 現代の科学論から見た直観と抽象
第5章 先構造の問題をめぐる追思考
第6章 道家思想における絶対者
第7章 自然像と生活世界
第8章 匿名の主観と現象学的記述
第9章 宇宙的パースペクティヴにおける理解と非宇宙的パースペクティヴにおける理解
第10章 道家的美学における不完全性の理念