内容説明
武道の真髄とは何か。呼吸、間合い、気―一瞬の生死。いかにして極めるか活人剣!新陰流の開祖・上泉伊勢守の生涯。練達の作家、中村晃渾身の傑作。
目次
上野国一本槍
上泉一族
新陰流開眼
信綱上洛
二人の高弟
風にそよぐ葦
箕輪城落城
宝蔵院の対決
無刀の位
兵法天下一
剣聖無情
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroki Nishizumi
1
丹念に資料を調べて時代考証も行い、エピソードの裏付けもしているようだ。また、まったくの文人でもなく活人剣、武の奥義などについての理解もありそうだ。にも関わらず、心に響くものが少ない。読んでいる途中から何かしら退屈感があったが、終盤になってなんとなくその理由がわかった。言葉に勢いがない、生きてない、そんな感じだ。内容への理解が浅い、とは違った意味で物足らなさを感じた。評価D2012/08/08
シロくますけ
0
剣聖として語られることの多い上泉伊勢守。この本も例外ではないが、ここでは上泉伊勢守の武将働きも語られるのが、目新しい(自分としては) 。 剣聖としてのエピソードもオーソドックスな内容ではあるものの読ませる。正統派の強み。2023/09/03