内容説明
世紀末＝過渡期の現代、文学に何ができるか？大江健三郎、小田実、野間宏、高橋和巳、立松和平、三浦綾子、井伏鱒二、桐山襲、戦後文学・在日朝鮮人文学・原爆文学を論じ、混迷の現代文学を切開する渾身の文学状況論。
目次
第１部 大江健三郎の文学（ノーベル賞作家・大江健三郎；大江健三郎・その文学的世界；大江健三郎と「想像力」―『壊われものとしての人間』論 ほか）
第２部 現代文学の作家たち（小田実・「タダの人」の文学と思想；高橋和巳と真継伸彦・「共苦」から「共生」へ；立松和平・疾走する文学精神 ほか）
第３部 現代文学状況論（「戦後文学」再考・序説―その転換期における意味；「戦後文学」理念の集成―本多秋五の『転向文学論』を中心に；原爆文学の目指すもの―「原爆」から「核」へ ほか）
