内容説明
都会だって立派な自然環境だ。道端に目を向けてみれば、そこには多彩な植物が息づいている。あるものはたくましく、あるものはけなげに、あるものは巧妙な仕組みで賢く…。そこにはいまだ解けざる不思議もひそんでいる。名もなき雑草なんてとんでもない!道端植物の個性と不思議を紹介する“散歩の友”の書。
目次
タケニグサ
コモチマンネングサ
ハコベ
オオイヌノフグリ
イタドリ
スミレ
ウツギ
ヤマブキソウ
ドクダミ
マツヨイグサ
オシロイバナ
イヌタデ
ハギ
イノコヅチ
ハキダメギク
ウラジロ
フキ
スギナ
ヨモギ
タンポポ
チカラシバ
ヒメジョオン
オオバコ
スズメノカタビラ
スベリヒユ
ツユクサ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田氏
9
タイトルの割にアカデミックな内容で、むしろ「生活と自然の境界で見られる植物の命名と分類、植物学の萌芽」みたいな題がつけられていたほうがしっくりくる。スミレ、ドクダミ、タンポポなどポピュラーなものから、タケニグサやハキダメギク、コモチマンネングサなど都会っ子にはパッと姿形の思い浮かばないもの、計26種について『月間百科』に寄稿したコラムをまとめたもの。主にその植物の形態や生態的な特徴、そして幕末~明治に進歩すると同時に混乱をも見せた、分類と命名にまつわる植物研究史が中心で、「不思議」についての記述は少ない。2018/11/20
ビリー
1
花が綺麗でもなく、生態が特殊でもなく、稀少でもなく、そうゆう道ばたの雑草にまでここまでの情熱を注いでいる。自分の専門分野だけではなくて、ここまで広く深い知識を備えているってのは、やっぱり本物だなぁ。愛情が違う。僕はここまではなれない。。。2014/05/04