感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えびえび
4
10年以上の前の本ですが日本を取り巻く環境はさほど変わっていないので、問題の根本は理解できると思います。著者が持論を振り回す類の本ではないので読みやすい内容です。2013/02/27
ilhan007
4
10年以上前の本ではあるが、安全保障に対する基本的な考え方は今もなお変化してはいないし、有効である。一方、現実的な問題に関しては10年で大きく変わっている。10年後の国際情勢を予想することは非常に難しいが、予想外の事にも出来る限り対応できるような体制を築いていかなければならない。江畑さんのような人間が早く現れてほしいし、江畑さんが無くなった事はやはり大きな痛手なんだなと思った。2011/05/04
Rusty
3
日本が今後世界の中でどんな役割を果たしていくか、何を目指していくかを設定する必要性を訴えている。兵器・ロジスティクス・情報の技術的な面から、現状何ができて何ができないのかを明確にし、安全保障にアプローチしている点は秀逸だと思う。一方で、「地図を見れば明白」「抑止力として機能しない」等、重要な説明を省いてしまっている(それこそ直視していない)きらいはあると感じた。2014/03/09
人民の指導者
3
確かに古い本だし、そんなに高度な、奇抜なことが述べられているわけでもない。だが冷戦後の新たな脅威、(10年前から見た)これからの中ロ・ASEAN、そしてアメリカの出方、そしてリアリズムから見た日米同盟論は、教科書的に非常によくまとまっており、なおかつ鋭い。10年前ここで述べられた現状分析と未来予想に鑑みて、現在、未来がどうなっているか。よくよく検討する必要性があるだろう。著者の早逝が悔やまれる。2011/06/10
しいかあ
3
冷戦後の世界とアジア周辺の軍事バランスについて紹介し、その上で日本が直面している課題とその対応策を提示した本。とにかく分か りやすい。アメリカ軍がどんな目的で沖縄にいるのか(どうしてアメリカが沖縄からどかないのか)、中国は何を考えて行動しているのか。10年前の 本だが今でも十分通用する。安全保障はこれからより重要な課題となっていくのではないかな。2010/10/01