内容説明
白虎隊士として会津戦争を戦った山川健次郎ははからずもエール大学に留学、長じて東京・京都・九州の三帝大総長と明治専門学校（九州工大）、武蔵高校（武蔵大）の総裁、校長を歴任する偉材となった。社会を導く「星座の人」と呼ばれた清廉潔白の生涯を描く。
著者等紹介
星亮一［ホシリョウイチ］
１９３５年仙台市生まれ。東北大学文学部国史学科卒業。日本大学大学院総合社会情報研究科修了。作家、東北福祉大学兼任講師
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感想・レビュー
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ななこ
2
白虎隊から帝大総長へ…謙虚で高潔で、同時に優しくて努力家で、家族を大事にし、「これからの日本」を作るお弟子さんを育てることに情熱を注ぎ、メンツや権力などには目もくれず、ただひたすらに国の将来と、故郷の救済を願った人。今の日本にこんな人がいたなら、、と思いました。気取らず、奢らず、健次郎のように立派ではなくても、自分もこんな風に生きていけたら、と思います。松平家と天皇家の婚礼を成功させたときのエピソードに涙。大河ドラマでの健次郎の描き方もとても楽しみです。2013/04/07
nyantamaru
1
感動。今度会津に行くからなにかないかと図書館見つけた本。白虎隊として想像を絶する悲惨な鶴ヶ城での戦い。朝敵の汚名を背負いながらも会津藩再興の為には教育が必要だと様々な力が働き隠密裏に会津を離れる。人との巡り合わせ、運、18歳で米留学。薩長の留学生、海外での勉強について行けず酒飲んで好き勝手国について語るも会津人として手ぶらで帰っては切腹ものと単身日本人のいない地域で自身を追い込みエール大学卒業…。まさに人間万事塞翁が馬。どれだけ挫けても諦めなければ人生何が起こるかわからない。一冊の本としても良く出来ている2015/10/31
ひらぱー
1
☆☆運命無くしてもこうなれなかった。努力なくしても無理。しかし、努力を積み重ねる姿に多くの人がその技量と才能見出し、彼を支えた。それに応えた。エネルギーの原点は会津にあり、その歴史観と郷土愛、家族愛がそこにある。現代社会はそういう意味では恵まれすぎている。苦境が薄い中、日本の国を立ち直らせるにはそれなりの環境と大義なくしてできるのか。歴史には考えさせられます。2014/06/08
シマシマ
0
明治44年九州帝国大学の入学式での訓示は現在に十分当てはまる事だと思います。山川健次郎氏のような立派な教育者が現れることを切に願います。2016/06/05
