内容説明
思想は風俗の形をとることで社会における肉体的リアリティをもつ―先駆的な方法意識の下、映画、教育、宗教等の風俗現象を通じて同時代・1930年代日本を批判。獄死した哲学者の苦闘。
目次
第1部 風俗(風俗の考察;映画の写実的特性と風俗性及び大衆性;文芸と風俗 ほか)
第2部 教育風俗(教育と啓蒙;教育と教養;作家の教養の問題 ほか)
第3部 宗教風俗(新興宗教について;宗教のインチキ性とは何か;諷刺としての邪教 ほか)
著者等紹介
戸坂潤[トサカジュン]
1900年東京生れ。第一高等学校から京都帝国大学文学部哲学科に進み、数理哲学を専攻。1931年法政大学講師。1932年唯物論研究会を創立。1938年検挙され、一年半警察署に留置される。1944年治安維持法により下獄。1945年8月9日、長野刑務所で獄死
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