PHP新書<br> 体にあらわれる心の病気―「原因不明の身体症状」との付き合い方

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体にあらわれる心の病気―「原因不明の身体症状」との付き合い方

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  • サイズ 新書判/ページ数 202,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569617121
  • NDC分類 493.09
  • Cコード C0211

出版社内容情報

痛い、だるい等、体調は悪いのに検査しても異常がないのは「心の病気」? 「原因不明の身体症状」のメカニズムを精神科医が説き明かす。

検査では異常が見つからない「痛み」「だるさ」「耳鳴り」など。これらの症状に悩む人々は内科、整形外科と各科をたらい回しにされたり、また、自らドクターショッピングを繰り返すことが多い。その結果、周囲の人との関係も悪化し、それによりますます症状がひどくなるという悪循環に陥りがちである。

▼これらの病状は「身体表現性障害」として捉えることで、効果的な治療を行うことができるとして、著者はこれまで数多くの臨床に携わってきた。本書ではまず、「自律神経失調症」「心身症」など、これらの症状につけられることの多い病名を分類・評価した上で、日本ではまだ耳慣れない病名である「身体表現性障害」について解説していく。治療において目指すことは、「症状をなくすこと」ではなく、「症状に振り回されない生活を取り戻すこと」であると著者はいう。実際に苦しんでいる人の役に立つだけでなく、体と心のメカニズムを理解する上でも興味深い一冊。

●第1章 原因のわからない苦しみ 
●第2章 考えられる病名 
●第3章 心の病気か、体の病気か 
●第4章 身体表現性障害とは何か 
●第5章 「原因不明の身体症状」との付き合い方

内容説明

検査では異常が見つからない「痛み」「だるさ」「動悸」などの諸症状。本書では、このような症状につけられる「自律神経失調症」「心身症」「過呼吸症候群」などの病名を整理して、体と心のメカニズムを分かりやすく解説する。著者によれば、これらの病気は「身体表現性障害」として捉えることで、その症状や経過を適切に把握し、効果的な治療を行うことができるという。各科をたらい回しにされ、また周囲の理解も得られずひとり苦しむ人に、「症状に振り回されない生活」を取り戻す道筋をアドバイスする。

目次

第1章 原因のわからない苦しみ(総合的な視点の必要性;原因不明の身体症状 ほか)
第2章 考えられる病名(自律神経失調症ほか;心身症 ほか)
第3章 心の病気か、体の病気か(診断名をどう理解するか;一般身体科の病名 ほか)
第4章 身体表現性障害とは何か(身体表現性障害の概念について;身体表現性障害の新分類)
第5章 「原因不明の身体症状」との付き合い方(私がクリニックで行っている治療;症状が完全になくならなくてもよい ほか)

著者等紹介

磯部潮[イソベウシオ]
1960年、三重県生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士。臨床心理士。厚生連尾西病院、大同病院、名古屋市精神保健指導センター、厚生連海南病院を経て、現在、いそべクリニック院長、東京福祉大学教授、日本医療福祉専門学校専任講師、愛知県教職員組合メンタルヘルス顧問医。専門は、身体表現性障害、ひきこもり・不登校などの思春期・青年期の精神病理、境界性人格障害の精神病理など。「無床総合病院精神科における身体表現性障害の臨床的研究」で、平成11年度、日本総合病院精神医学会金子賞を受賞した
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Humbaba

2
身体症状を覚えたら,まずは一般の病気を疑ってみる.その態度は全く間違っていない.しかし,もしもそこで原因がつかめなかったとしたら,心理要因も疑ってみると良い.最初から拒否してしまっていると,選択肢を狭める事になり,結果的に自分のためにならないだろう.2012/11/05

ひめの

1
だるさや頭痛など体にあらわれるけれど原因が不明の病気。このような病気は器質的症状と関連されて病名が出されたり、ただ自律神経失調症などというあいまいな診断になることが多い。どちらも根本的な解決にならずドクターショッピングや民間療法で時間とお金をムダにする患者さんが多い。本書では「原因不明の心身症」とその人が診断されうる診断名を整理し、さらに経過により5分類に分けることを提示する。2001年の本で現在はより精神疾患等が重要視され、DSMも新しくなっているはず、より正しく診断し、治療できるようになっていれば幸い2024/02/12

寅ちゃん

1
まだ症状が出始めた人やこの分野に精通していない医者におすすめ。少し情報が古い気もするが、身体に出る症状とは何ぞやという入り口の本。もう長年痛みに付き添っていて、ある程度学んできた人にとっては参考にならない。2021/09/05

ぬっこ

0
医者に読んで欲しい。患者を邪険にしないで欲しい。 2020/11/05

カラ崎検査官

0
心気症や身体表現性障害の概念や捉え方の見直しとして。著者の研究の一端も紹介されている。2020/05/05

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