内容説明
地中海をはさんで南仏に臨む、北アフリカの広大な共和国―アルジェリアの歴史背景を、本書は、フランスによる植民地支配との関わりから詳細に解説する。多くの犠牲者を出したテロと戦争を経て手に入れられた独立の行方は?植民地史研究の泰斗による、比類なき歴史書。巻末付録として、地図や年表を付した。
目次
はじめに 一八三〇年以前のアルジェリアとアルジェ遠征
第1部 軍人のアルジェリア(一八三〇~一八七〇年)
第2部 植民地アルジェリア(一八七〇~一九三〇年)
第3部 『アルジェリアは生き残れるのか』(一九三〇~一九五四年)
第4部 アルジェリア戦争
第5部 独立後のアルジェリア
著者等紹介
私市正年[キサイチマサトシ]
1948年生。北海道大学文学部卒。中央大学大学院博士課程終了。上智大学外国語学部教授(アラブ・マグリブ地域研究)
中島節子[ナカジマセツコ]
1942年生。上智大学外国語学研究科国際関係論専攻(国際学修士)。奥羽大学文学部教授
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感想・レビュー
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rbyawa
0
アフリカ北西部(エジプトをアフリカに括りにくいのでなんか表記が妙に)のフランスの植民地だったアルジェリアの本ですが、読みづらい、というか、よくまあ自国民のことをここまで冷静に書けるものだなぁ、とちょっと感心してしまったのですが、フランス系植民人(コロン)のあまりの酷さにちょっと眩暈が。商業的に優遇されてるくせに現地民に押されて負けて、そのたんびに本国の軍事力に頼るって、、、帰れボケ! としか言い様がないっすよ。2009/11/05
JINNIYYA
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あとがきにも書かれているように当時のフランス社会において周知の情報や固有名詞が沢山出てくるので、入門者向けとはいいがたい本。入門者には「アルジェリアを知るための62章」の方がお勧め。フランスの植民地政策を詳しく知りたい人にはこの本がお勧めだが、1回読み流しただけでは全然頭に入ってこないので、メモを取りながら読んだ方が良い。2022/02/01