出版社内容情報
エニシダの紋章で知られる「けんか好きな王家」――プランタジネット家は、イングランドとフランスをまたにかけ、ヨーロッパ中世の貴族社会を育んだ。彼らの栄華盛衰の物語を活写。
内容説明
エニシダの紋章で知られる「けんか好きな王家」。プランタジネット家は、イングランドとフランスとをまたにかけ、ヨーロッパ中世の貴族社会を育んだ。本書はアンジュー帝国の起源から語りおこし、ヘンリー二世の即位で絶頂を見た彼らが、百年戦争とバラ戦争により断絶するまでの物語を活写。
目次
はじめに プランタジネット家、伝説から歴史へ
第1部 権力の掌握―十~十二世紀(揺籃期のアンジュー伯領の形成;ノルマンディーの征服;王座への道―アリエノール・ダキテーヌとの結婚からウェストミンスター寺院での戴冠まで)
第2部 つかの間の絶頂―1154~1216年(おびやかされた勝利―ヘンリー二世とその家臣たち;後継者たちの時代;プランタジネットの世界)
第3部 栄光から悲劇へ―1216~1485年(王と臣下―活路なき状況(1216~1337年)
フランス王座への夢(1337~1453年)
終幕―血にまみれたバラ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中島直人
10
(図書館)英仏両国で覇を唱えた名目、プランタジネット家の栄枯盛衰。あまりに華やかで目も眩む時代から、あまりに悲惨な没落まで。普通の小説より、余程ドラマチックと感じた。面白く読めたが、ちょっと翻訳が生硬なのが玉に傷。勿体ない。2018/10/11
ジュンジュン
6
リチャード獅子心王、マグナカルタ、百年戦争、薔薇戦争…。名前こそ知っていても、なかなか歴史の流れの中に位置づけることができないでいた。本書でプランタジネット王朝の栄枯盛衰を振り返り、イギリスがフランスの一領地から国家へ脱皮する過程を描く。ただ予備知識なしでは難しい内容だった。2020/08/21
中島直人
6
(図書館)読了2019/10/25
JVSTINVS
4
文庫クセジュの歴史ものには、翻訳のかなりひどいのが混ざっているが、これもそのひとつ。ただ、やはり内容は充実していて、ヘンリー二世は寺院の殺人より行政のやり直しが大事だったり、リチャード獅子心王とジョン王が争ったり、エドワード三世は長生きだったり、黒太子は百年戦争より内政改善に忙しかったり、リチャード二世はチョーサーを激励したり、得るところが多かった。2023/08/11
xin
2
アンジュー伯からイングランド王を兼ねる大帝国を築いた一族の興亡史。2014/08/11