内容説明
中央アジア、タリム盆地東端の塩湖ロプ・ノールがタリム川の流路の変化によって移動するという説を唱えたヘディンは、1934年その確認のため現地を訪れる。ロマンと感動溢れる紀行。中央アジア、シルクロード探検紀行文学の古典的名作。
目次
ロプ・ノールへ出発
河上の第一日
探検隊、サイ・チェケに集まる
コンチェ・ダリヤでの最後の日
クム・ダリヤ河上の最初の日々
神秘の砂漠に向かって
未知の女王の墓場へ
三角洲(デルタ)の迷路で
ロプ・ノールへの旅
ロプ・ノール湖畔とローラン付近における最後の日々〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともゑ
3
中央アジア奥地を探検した探検家ヘディンの記録。さまよえる湖を探して川を下り、砂漠を往く。日誌的な記述も多い一方で描写がいちいちロマンに溢れていて果たして辿り着けるのか読み進めながらわくわくする。風景も地球上では無いように思える。幻の湖やら砂漠に飲まれた廃墟の都市と共に眠るミイラ…冒険小説の舞台そのものだ。これは20世紀半ばの話でその後この辺りも色々あって当時とは全く変わってしまったのだろうがシルクロードや西域はやっぱり歴史情緒を感じさせてくれる場所だと思う。だから旅行記で読む。2018/07/23
piccoro116
0
中央アジア探検家、スウェン・ヘディンがロプ・ノールの謎を解き明かすまでの自叙伝。 僕は小学校のころ、国語の教科書に乗っていたのを覚えている。知っている人も多い本。数ある探検史の中でこれほどしっかりと物語になっているものは少ない。現在では、さまよえる湖説は否定もされているらしいが、その当時、この結末が出たこと事自体が発見であり探検だった。ヘディンさん、あなたはすごい。2013/09/15