出版社内容情報
生きることの苦悩に極限まで対決しつづけたキルケゴールの思想が余すところなく吐露された二つの名著――絶望のあらゆる兆候、罪のあらゆる形態を分析し、人間の本質を追究した『死にいたる病』と、身近なたとえ話と鋭い諷刺をもって病める現代を浮き彫りにした『現代の批判』を収録。
内容説明
世界のうちの自分にとって好ましい部分だけを相手にしようという美的生活態度はすぐに破綻するだろうし、倫理に頼ろうとするものも間もなく倫理の限界に気づくはずだ。より高次の基準を求めるならば、それは信仰しかない。何の拠りどころもなくこの世界に放り出されて絶望の淵に落ちる人間にとって頼れるものは神しかないではないか。
目次
死にいたる病(死にいたる病とは絶望である;絶望は罪である)
現代の批判