内容説明
天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂のもとに贈る第2集。女王の死んだはずの双子の妹が魔女となって帰還し、小王国カウランは一夜にして、女王と入れ替わった魔女ひきいる傭兵軍団の手に落ちた。立ち向かう守備隊長コナンの苦闘を描く圧巻の表題作はじめ5編。巻末にはラヴクラフトによる詳細なハワード評伝を収録した。
著者等紹介
宇野利泰[ウノトシヤス]
1909年生まれ。東京大学卒。1997年歿
中村融[ナカムラトオル]
1960年生まれ。中央大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鐵太郎
8
若きコナン、第二巻です。コナンは若き蛮人として、頑健な肉体と断固とした意志をもち、友には手をさしのべ、女には優しい。しかし裏切るものには容赦ない。ハイボリア諸種族ではない、北方のキンメリアの混血児。白い肌、黒い額で切りそろえた髪、炎となって燃える青い瞳。今回の舞台は主として西方ですね。この本で、ハワードって人は蛇が嫌いだったんだとよくわかります。(笑)2007/03/20
記憶喪失した男
3
ぼくは、コナンに、体育会系の筋肉マッチョというよりは、理知的な人という印象を受けました。
ちぬ
3
相変わらず面白い。毎回のプロットはさして変化はないのだが、コナンが生きる世界が浮かび上がってくる書き込みが素晴らしいし、血沸き肉躍るという言葉はコナンのシリーズのためにあるような言葉だろう。一巻には幻想的・抒情的なものもあったけれど、今回はがっつんがっつん殺し合いしまくってました。2013/05/20
hermatype
3
いかにもコナン、これこそコナン、と思わせる作品が集まった巻。表題作「魔女誕生」はいきなり魔女が誕生してびっくりした(てっきり最後に誕生するものとばかり)。ところで表紙絵はもっと扇情的で安っぽい方がいいと思う。昔のペリー・ローダンみたいな感じで。2010/08/07
餅屋
2
新訂版コナン全集2は、ヒロイックファンタジー全開です。ヴィラエット内海近辺で部隊長やコザックの首領として暴れていた時代を描いており、読みごたえがあります。「黒い怪獣」小王国コラジャ軍を率い、魔導士ナトークの沙漠軍との戦闘が圧巻「月下の影」コザック〈自由の仲間〉壊滅、ヴィラエット内海賊〈赤い兄弟たち〉に「魔女誕生」カウラン国上空を旋回する黒い影、死の十字架と沙漠の復讐者「ザムボウラの影」夜の街路を忍び歩く野獣、他国者が消える宿「鋼鉄の悪魔」コザック〈自由の民〉首領を罠に、ここはザプルの廃墟かダゴンの都か。2021/09/14