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創元推理文庫
生ける屍の死

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  • サイズ 文庫判/ページ数 667p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488416010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで甦った。この怪現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。死んだ筈の人間が生き還ってくる状況下で展開される殺人劇の必然性とは何なのか。自らも死者となったことを隠しつつ事件を追うパンク探偵グリンは、肉体が崩壊するまでに真相を手に入れることができるか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

506
ずっと読まないでとっておいた名作。間違いなく面白いが、刊行当時に読めばもっと楽しめたのだろうなと少し残念な気持ちになる。SF設定の本格ミステリが、今では普通に市民権を得ているので、そこら辺の斬新さを楽しむ事は出来ない。その設定ならではの行動原理やトリックがきちんと物語に組み込まれているという感動が醍醐味だったりするので、どうしても風化は避けられない面もあるが、先駆者として金字塔をきっちり打ち立てた威風堂々の一冊。事件が起こるまでが長い、という感想を多く眼にする。たしかに好みが分かれるところではあると思う。2017/08/25

遥かなる想い

178
「このミステリーがすごい!」ベスト・オブ・ベストの国内編2位という本の帯に惹かれて購入。正直ついていけなかった。死者が蘇り、その謎を自らも死者となったパンク探偵グリンが 追うという設定自体に読みながらどこか引いている自分が おり、物語に入れなかった。怪現象への想像力が乏しいのだろうが…2013/01/20

Tetchy

173
本作には希代のミステリマニア(賞賛を含めて敢えてそう呼ばせてもらおう)山口雅也のエッセンスが凝縮されている。まずグリンの仇名の由来にニヤリとした。ロスマクの『象牙色の嘲笑』から来ているというのがいい。代表作の『さむけ』とかではなく、云わばどちらかと云えばマイナーな作品を扱ったところにマニア魂を感じる。そして『縞模様の霊柩車』ならぬピンクのポンティアックの霊柩車というところもロスマクへのオマージュを感じていいではないか。さらに霊安室の名前《黄金の眠りの間(ゴールデン・スランバーズ)》はビートルズの名曲。2010/02/03

勇波

140
【年末ジャンボ大長編祭・初参加-2】遅まきながら初読み作家さんです。噂に違わず大傑作。「生ける屍」というホラーな作品名と真逆なこのコミカル感こそこの物語の醍醐味です。そして間違いなく本格ミステリになっているのにはほんとに驚いた。死体を扱う物語になぜかコミカルに受け取ってしまうのはなんでだろう?皆川さんの『開かせていただき…』にも同様の感想を持ったような。。あと『幽幻道士』にもね(笑)★2015/12/20

やきいも

105
日本国内のミステリー小説の人気投票をすると上位にランクインしてくる人気作品。一言でまとめると「ミステリー小説通をうならせる怪作!」というおもむきの本。ニューイングランドの田舎で死者が次々によみがえるという怪現象がおこる。そんな中でおこる連続殺人の謎を解く探偵グリン。彼も死者なのであった…。もちろんミステリーとしての完成度は高い。ただ、特異な舞台設定だし、「死」に関すかる哲学的なうんちくが長々とあったりする(私は興味深く読みました) ミステリー小説を読み始めたばかりの方はこの本は後にとっておいてもいいかも。2016/07/30

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