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北方領土問題と日露関係

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  • サイズ A5判/ページ数 354,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480861115
  • NDC分類 319.103
  • Cコード C1021

内容説明

好転するかに見えて逆戻り、の振り子現象の北方領土問題。主にゴルバチョフ、エリツィン時代の日ソ・日露関係を綿密に分析、問題の所在を明らかにし、解決策を探る。北方領土の亡霊は、日露関係の修復を未だに妨げている。21世紀日露新時代への提言。

目次

第1部 北方領土問題の起源(北方領土問題の起源―18世紀から第二次世界大戦まで;第二次世界大戦と北方領土問題;戦後の日ソ関係―サンフランシスコ条約からブレジネフ期まで)
第2部 ゴルバチョフ時代の日ソ関係(序盤戦―1985年‐1986年;冷却への後退―1986年‐1987年;冷却期からの脱却―1987年‐1988年秋 ほか)
第3部 エリツィン時代の日露関係(二頭政治時代―1991年8月‐12月まで;エリツィンの訪日キャンセル―1991年12月‐1992年9月まで;エリツィン訪日と東京宣言―1992年9月‐1995年末まで ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たけふじ

1
クラウゼヴィッツいわく「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」。逆に政治(外交)を彼の言う戦争の文脈で読み解くと、「目的のための戦略、戦略を達成するための各交渉、各交渉を成功させるための戦術」という入れ子構造が明らかになる。日本政府の場合、「4島返還」という目的ははっきりしているが、戦略が全くない。挙げ句の果てに「(エリツィン訪日に際して丹波条約局長らは)『厳しい線で、ということだった。そのあとは?さあね』と曖昧である(p303)」。この無戦略ぶりが解決を遠ざけてきたと言えるだろう。2021/02/20

たけふじ

1
「政治は可能性の芸術である」とはビスマルクの言葉だが、日本外務省は4島返還を現実的な「可能性」としてみていたのだろうか。ロシアとの交渉の中で現実的な「可能性」は90年代初頭のクナーゼ提案で示された「2島返還、2島継続協議」だろう。92年の平和条約作業部会でも提案されたとされ、日本側がにべもなくはねのけたとされるが、後に鈴木宗男ら日本側から同じ論を蒸し返している。日露関係に対する先読みの甘さは、ロシアスクールの「ロシア嫌い」によるものなのか。その辺りも調べてみたいと感じた。2019/05/02

iceman

1
四島一括返還にこだわった理由も理解出来るが交渉ごとは相手あっての事、段階的な方法がなぜ取れなかったのか? 疑問に思う。年内にどんな動きがあるのか? 大統領は何を考えているのか?この問題への興味は尽きない。2018/10/31

たけふじ

1
日ソ国交回復交渉についても触れられているが、メインはゴルバチョフ、エリツィンの対日外交。民主化を押し進め、東西ドイツの統一を許したゴルバチョフ時代に日本はなぜ北方領土問題を前進させることができなかったのかという問いに、日本とソ連それぞれの問題点から論じている。日本外交が「四島」に固執し続けたことが交渉を破綻させたことがよく分かる。2015/05/30

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