日本は自らの来歴を語りうるか

日本は自らの来歴を語りうるか

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  • サイズ B6判/ページ数 225p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480856555
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C1021

内容説明

脱亜論、士族民権、平和主義、世界史の哲学など、近代前半期の日本の国際認識と国民的アイデンティティー探求のなかに、現代日本を導く新たなビジョンの可能性を探る。

目次

1 「万国公法」と「文明世界」―戦争と平和をめぐる日本の対外観の系譜
2 福沢諭吉「脱亜論」をどう読むか―明治期の「日本異質論」をめぐって
3 中江兆民『三酔人経綸問答』再読―「理想主義」と「現実主義」のあいだ
4 民主主義・市民・愛国心―フランス革命と自由民権運動
5 「日本の時間」と「世界の時間」―大杉栄における「瞬間の充足」
6 徳富蘇峰と戦後日本―反時代的考察の行方
7 日本は自らの来歴を語りうるか―「世界史の哲学」とその遺産

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Haruka Fukuhara

6
「文明」が元は儒教に由来するものだったこと、それが西欧の衝撃を経て次第に変化していき、最終的に福沢諭吉の「文明・半開・野蛮」という構造化に至る道筋を明解に示していて興味深かった。(「文明」と「野蛮」)2017/04/16

バルジ

3
日本の「来歴」を探る上で近代日本の思想家達に着目してその手掛かりを探る一冊。福沢諭吉から始まり京都学派の知的営為で本書を閉じるが、あまりにも多い 論点にやや困惑を禁じえない。非常に印象に残った部分を摘出すると、大杉栄やその同時代人の持つ「時間感覚」が興味深い。マルクス主義では未来を据え、現在の困苦を引き受ける「時間感覚」であるが、大杉栄は「現在」を重視し、現在を刹那的に行動することで未来を作るという感覚であったらしい。また理論より「感情」を上に据えたその姿は特徴的でもあった。2022/10/24

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