内容説明
あなたは“いい子”の仮面をかぶっていませんか?時にはダメな自分を見せたっていい。素顔のあなたのほうがずっと素敵。自分をもっと好きになるための一冊。
目次
第1章 その昔、子どもは“いい子”なんかじゃなかった
第2章 なぜ親や先生にムカつくのか
第3章 “いい子”ってなんだろう
第4章 こわれてしまった“いい子”たち
第5章 親はどう思っているのだろう?
第6章 “いい子”の仮面を脱ぐ方法
著者等紹介
香山リカ[カヤマリカ]
1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。神戸芸術工科大学助教授を経て、帝塚山学院大学教授。豊富な臨床経験を生かして、不透明さを増す現代人の心の問題を中心に、様々なメディアで発言を続けている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タルシル📖ヨムノスキー
35
この手の本を読むといつも思う、あと5年早く出逢いたかった。でもあの頃に出会っていても、多分目には入らなかったかも。何しろ余裕がなかったから。〝「いい子」じゃなきゃいけない〟とひたすら頑張る子供たち。〝「いい子」であってほしい〟と願う親たち。なんだろう、社会全体の価値観や許容範囲が狭くなっているんだろうか。尾崎豊の♬卒業♬や♬十五の夜♬なんて、思春期の頃なら誰でも共感できるんだと思ってたのに、この本には、最近の子はそうでもないんだと書いてあってびっくり!この本が出た15年前ですらそうなんだから、今はもう…。2020/01/24
なるときんとき
15
親の求める「いい子」を先回りして実現することでストレスを感じているけれど、自分で無理をしていることに気づいていない「いい子病」の子供が増えている。尾崎豊の歌詞に共感する学生が減っている。親は子供に自分らしく生きて欲しいと思っているが、子供はいい子でいなければ嫌われると思うすれちがいがある。自分のしたいことを親にどう思われるかを気にせず、口に出して行動するようにしよう。2020/05/03
雨巫女。@新潮部
10
《私-図書館》親や先生に、いい子でいるためには、自分を抑えていて、いつか反発してしまう。いい子でいるのは、辛いもんなあ。2013/11/08
とくぽん
10
精神科医である作者が、子供たちがいい子でいようとするのが、本当にいいことなのかを論じた本。今まで考えたこともなかったことを、自分の過去を振り返りつつ考える機会を得られて良かったと思う。個人的には、特に、抜毛症の女の子の話が、普通では信じられない病態でとても印象に残った。いい子でいようとする子どのための本なのか、最後は、作者の温かいメッセージがあって、温かい気持ちになった。いい子でいることが良いか悪いかを論じるだけにとどまらず、解決策まで書かれていて良かったと思う。2013/05/14
May
4
子育て中の親御さんたちに是非とも読んでほしい本、当事者たる子供が読んでも、ここに書かれていることは当人に伝わるんだろうか、と思った。反抗期は自立という点で必要なものであるにも関わらず、最近は、ある意味で子供の側の理由から、子ども自らが抑え込み、それがあるきっかけで爆発することがある、という臨床例からの指摘。むろん、子どもにそうさせてしまう理由を問う必要はある。子どもにそうさせてしまう理由が分析されていればなおよかったかと。2019/04/02