ちくま文庫
回想の人びと

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  • サイズ 文庫判/ページ数 305p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480421838
  • NDC分類 280.4
  • Cコード C0195

内容説明

安田武、谷川雁、武谷三男、長井勝一、秋山清、加太こうじ、富士正晴、金達寿、ロナルド・ドーアなど、哲学者である著者が出会った23人をめぐる回想録。評論家や作家、漫画編集者、詩人など同時代を生き、著者に影響を与えた人びととの対話でもある。

目次

安田武(1922~1986)―戦争体験の継承とくらしの型
谷川雁(1923~1995)―「北がなければ日本は三角」
武谷三男(1911~2000)―「完全無欠の国体観」にひとり対する
長井勝一(1921~1996)―マンガ雑誌『ガロ』をおこした編集者
秋山清(1905~1988)―自分の経験をくりかえし吟味する
加太こうじ(1918~1998)―『黄金バット』の“生きている江戸”
葦津珍彦(1909~1992)―日本民族を深く愛した人
富士正晴(1913~1987)―かざりのない二つの原則
金達寿(1919~1997)―祖国分断と差別から生まれた日本語文学
黒田三郎(1919~1980)―薩摩士族の羞恥心を受け継いだ詩人〔ほか〕

著者等紹介

鶴見俊輔[ツルミシュンスケ]
1922年東京生まれ。ハーヴァード大学哲学科卒業。思想の科学研究会、現代風俗研究会に所属。幅広い知的関心をもって評論活動を行いながら、市民運動に積極的に関わり生活のなかの哲学を作りあげている。著書は『戦時期日本の精神史1931~1945年』(岩波書店 大仏次郎賞)、『夢野久作』(リブロポート日本推理作家協会賞)など多数。1995年度朝日賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kokada_jnet

24
回想される人物たちの描写に誤情報が多々あるような。谷川雁のラボ・パーティでのペンネームは「らくだこぶね」となっているし(正しくは「らくだ・こぶに」)。森田芳光はなぜか<雑誌「ガロ」の取り巻き出身>だし。2018/10/31

半木 糺

2
鶴見俊輔が自身と交友のあった人々を回想し、その思い出を記していく書籍。中でも最も目を引くのは神道思想家の葦津珍彦についての回想である。死の直前に鶴見に会いに来た葦津の言葉は、思想を異にしながらも対等な関係を結んでいた両者の人間的魅力が伺えるものである。葦津と鶴見の関係は「言葉」や「思想」をその生業とする人々が結んだものの中で最も高貴かつ得難いものであろう。2021/03/13

tkm66

1
現代右翼の理論的指導者・葦津珍彦との思想上の立場を超えた・その義を尽した交わりが何度読み返しても胸に迫る。2006/02/18

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