内容説明
道教の大本山、江西の竜虎山の伏魔之殿に封じこめられていた妖魔から解き放たれ、三十六員の天〓(こう)星がこの世に現れ、七十二座の地〓(さつ)星が下界におりる。このすべてが百八人の好漢となり、梁山泊に屯集して宋国の世を揺るがす中国大長編伝奇小説。百二十回本では唯一の個人全訳。
著者等紹介
駒田信二[コマダシンジ]
1914‐1994年。三重県生まれ。作家、文芸評論家、中国文学者。長年、早稲田大学客員教授を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAO
74
再読。都で悪疫が流行していることに心を痛めた皇帝が道教の最高位にある張真人に祈祷をさせようと派遣した洪進大尉によって、伏魔殿から解き放たれた108の妖魔。『南総里見八犬伝』の8つの玉が飛び散る場面は、これをもとにしていたのだなあとしみじみ思う。蹴鞠が得意なだけで高官になった高俅は、腐敗した宋の象徴。第1巻は、この高俅に殺されかけた林冲と荒和尚魯智深を中心に話が進む。一度北方健三版でも読みかけたが、話の所々が勝手に変えられていて、すぐにやめた。やっぱり、原作がいい。2019/10/09
brink
5
1巻には1回から15回まで収録。つまらなくても、一日一回ずつ頑張って読んでいくつもりだったのですが、次回へのヒキがなんというか絶妙なので、がんがん読み進めてしまいました。古典だし地味だろうなと思ってましたが、面白い。現代の感覚で読むと突っ込みどころだらけですが、豪放磊落というか、その大雑把さとおおらかさもいい。粗暴でバカだけど、バカななりに知恵を一生懸命使ってたり、困ってる人はほっとけない破戒坊主の魯智深がお気に入り.2011/01/08
こたつ
2
初めは、わけがわからなくつまらなかっただ、途中からなれると面白くなってきました。気付くと先へ先へと読み進めてしまう魅力があった。途中に入ってくる詩は上手く緩急をつけてくれました。2011/07/29
北条早雲
1
天星を主体に物語が進んでいき、地星が彩りを添えて、官軍や美女そして悪女が梁山泊に集結する。がしかし最後の最後には愕然とする結末がまっています。
北条早雲
1
天星を主体に物語が進んでいき、地星が彩りを添えて、官軍や美女そして悪女が梁山泊に集結する。がしかし最後の最後には愕然とする結末がまっています。