ちくま学芸文庫
原典訳マハーバーラタ〈1〉第1巻(1‐138章)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 453p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480086013
  • NDC分類 929.881
  • Cコード C0198

内容説明

『マハーバーラタ』はバラタ族の戦争を物語る大史詩である。この叙事詩では、古代インドに雄飛したバラタ王の後裔であるユディシティラを長兄とするパーンダヴァ(五人の王子)とドゥルヨーダナをはじめとするカウラヴァ(百人の王子)による一族内の死闘が語られる。また、竜を食べるガルダ(金翅鳥)の誕生、乳海の撹拌、蛇の犠牲祭を行なうジャナメージャ王と、その蛇供をやめさせた最高のバラモンのアースティーカの物語など、非常に多くの神話、伝説があり、その他ありとあらゆる有用な情報が挿入されている。

目次

第1巻 最初の巻(アーディ・パルヴァン)(筋書き(第一章)
各巻の要約(第二章)
パウシャ王(第三章)
プローマン(第四章‐第十二章)
アースティーカ(第十三章‐第五十三章)
最初の家系の降下(第五十三章‐第五十八章)
起源(第五十九章‐第百二十三章)
ラックの家の火災(第百二十四章‐第百三十八章))

著者等紹介

上村勝彦[カミムラカツヒコ]
1944年、東京浅草に生まれる。1967年、東京大学文学部卒業。1970年、同大学院人文科学研究科(印度哲学)修士課程修了。サンスクリット詩学専攻。東京大学東洋文化研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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NAO

67
神々の起源、神話を語ったのち、バラタ族の祖シャクンタラー姫の話から、パーンダヴァの五王子(パーンドゥ族)とドリターラシトラの百王子(クル族)との確執まで。徳の高いバラモンや王族が語る口承文学の形をとっているが、同じ口承文学である『平家物語』のように芸術性に重点を置いているわけではなく、語ること聞くことで一切の罪悪から開放されるとされていう点では、むしろお経のようなものといえるだろうか。ガルーダの誕生、ガルーダが蛇を食べる理由、乳海攪拌、ヴァースキ竜が乳海攪拌の綱になったわけ、などの神話はとても面白い。2017/12/01

Yoko Narano

2
最初のほうに詳しいあらすじがあるので、全編読む気がない人に役立つと思われる第一巻。マハーバーラタの基本構造は「アルジュナのひ孫が先祖の大戦争の話を聞く」という形らしいけど、何というか、本編が全然始まらないんですけど~(笑)。ひ孫の時代の話、もっと普遍的なインド神話などがえんえんと続き、やっと若い頃のビーシュマが出てきてホッとした。カルナとアルジュナの因縁の始まりもここから。ドゥルヨーダナとアシュヴァッターマンがいつ親しくなったのかよく分からないんですが、想像におまかせってことですか。2019/03/31

kimmy

2
ラーマヤナの次に読みました。これもインドの神話です。2つの王国の戦いを軸に様々な人間模様、教訓など多くの事が書いてあります。戦いの所(日本で言うと関ヶ原の戦いのような感じ)など、く〜っとなってしまう所が多々。5人の王子だったらこの人がいいかな〜なんて思いながら読んでもいいと思います。

みづはし

2
上村先生のマハーバーラタ原典訳1巻です。事前知識として少し知っていたんですが、時系列が前後したり、重複があったり、時には相矛盾する内容が書かれていたりします。これもインドの古典らしさなのかな。後半からクル族の話になりますが、ビーシュマがヴァス神の化身であるとかヴィヤーサの系譜などが書かれてます。パーンダヴァの話はラックの家の火災まで続きます。ガルダとかジャナメージャ王の話はあんまし覚えてません。。また読み直したい。2014/10/30

荒野の狼

1
原文で種々の名前で同一の人物が呼ばれているところを簡略化したり、聖地や蛇の名前の列挙の省略(一般読者には無意味との判断)、冗長な記述の省略、いくつかの章を完全に省略(たとえば一巻の85-90,133、137章のすべて。有名なヤヤーティの物語も結末が省略)されてあるので、全訳ではない。上村の名訳“バガヴァッド・ギーター”の詳細な解説と丁寧な注をともなった訳や、上村の著書“インド神話”などの学者としての慎重な姿勢とは対照的。第一巻は453ページだが、339ページから始まる91章からが主筋にかかわる話2010/10/10

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