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ちくま文庫
少年事件―暴力の深層

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480038319
  • NDC分類 368.7
  • Cコード C0136

内容説明

「人でも殺しに行くか」と、通りがかりの主婦をめった刺しにした少年。拳銃欲しさに警官をバタフライナイフで襲い、「お巡りさんは拳銃の付録のようだった」と言う少年。そして、家庭内暴力の果てに父親に“金属バット”で殴り殺されたあの少年。家庭内から「外へ」向き始めた少年の暴力の裏側には何があるのか。丁寧な取材によって少年の心に肉迫する。

目次

第1章 果てない殺人願望―主婦襲撃事件(人でも殺しに行くか;なぜ死なないのか ほか)
第2章 失敗からの助走―警官襲撃事件・浮浪者襲撃事件(暗闇のサバイバルゲーム;もう一人の自分 ほか)
第3章 父に砕かれたいのち―金属バット殺人事件(分刻みの時間に支配され;「お父さん」と「テメエ」の間で ほか)
第4章 死にたいくらい悲しいのに―もう一つの家庭内暴力(お前たちの責任だ;漫画の世界に入りたい ほか)
第5章 家族の罠―少年事件への視角(育てることがおざなりに―家裁調査官・寺尾絢彦氏;階層社会に敏感な親たち―精神科医・斎藤学氏(家族機能研究所代表) ほか)

著者等紹介

西山明[ニシヤマアキラ]
1949年東京都生まれ。74年共同通信社入社。本社社会部次長などを経て現在、甲府支局長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

musis

20
少年事件のなかで、何故少年が家庭内暴力をすることになったのか、その背景、心情を主に書いている。読んだことのあるこうした本のなかで、個人的に一番自分に寄せて読めた本だと思う。「少し厳しい躾け」「押し付けない期待」等に抵抗する少年は甘えだと叱責される。だが、365日24時間親のずれた思いにさらされる少年たちにとってそれは地獄だ。親の表情を窺い、暴力でしか自分を訴えることが出来ないまでになっているが…。犯罪が絶対いけないことはもちろんだ。だが、心の闇にすがらずに経緯をたどらないと、という解説にそうだなと思った。2014/11/03

スウ

1
思春期前の無邪気な息子と過ごしながら複雑な思いで読んだ。自分が親として何をして何をしないのが正解なのか、そもそも正解を求める姿勢自体いいことなのかどんどん分からなくなる。でもやっぱり家庭で安らげることが一番大切なんだろう。(しかし家族が大事と思いすぎてもいけない)「子供が親の人生設計に組み込まれてしまっている」という一文にギクリとした。2015/01/07

ほるひす

0
この本を読んで思った事は、いかに子供時代の生活環境が大事かということだ。家庭内の問題だからと内輪で解決しようとして失敗したら元も子もない。子を持つ親はこの本を是非読んで自らの子供に対する態度を見つめ直してほしい。2013/09/05

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