内容説明
日本だけが舞台じゃない!サンゴ礁の島にみつけたもう一つの人生。仕事・病気・ストレスを全部乗り越えようと、サイパン・テニアン・ロタ・ヤップ・パラオを探訪する著者が出会った人々の夢と現実の素顔を活写する。サイパンに住んで14年経つアートディレクター、フィリピン人と結婚し、ブティックを経営する女性、南十字星の見える島パラオの暮らしなどが、興味深く語られる。
目次
1 手術前夜
2 十年後にあてた手紙・宇喜多邦嘉(ビジュアル・アーティスト)―サイパン
3 私が一番になれた島・カズエ(ブティック経営)―サイパン
4 断崖のこだま―サイパン
5 サン・ホセ村の彼ら・石田充彦(ダイバー)―テニアン
6 徘徊の島・O氏(不動産会社役員)―ロタ
7 聖霊の海・加藤守人(ダイブショップオーナー)―ロタ
8 大統領の娘・石塚奈穂子(社長秘書)―パラオ
9 見返りなき想い・松延宏(会社社長)―ヤップ
10 墓標の砲弾・ラッキー・イムオン(商店主)―ヤップ
11 言葉のない祈り―エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
30
題名通り南の島に住む日本人を著者が訪れる話です。バイタリティーを感じる人が多かったです。南の島に憧れがありましたので、情景をイメージしながら読めました。2023/02/27
雲をみるひと
26
サイパンやパラオなどのミクロネシアの島々における現地在住日本人を中心とした現地の人たちとの交流や体験が書かれたもの。エッセイともルポともいえる内容。現地の暮らしにポジティブな人もそうでない人も登場するヒューマンドラマで引き込まれる。当時の垢抜けないミクロネシアの様子もよくわかる。2023/06/30
アルクシ・ガイ
0
「南の島に逃げ出したけど、働いているからまだ許せる日本人たち」。職業を添えてあるのが、いかにも日本的だと思った。テレビのニュースでも、被害者加害者関わらず、名前の前には必ず職業をつける。名前だけだと聞いている方が途方に暮れてしまうのだ。南の島といってもそれぞれだとわかって、そこは面白かったです。2015/04/11
憂歌
0
それぞれの人たちの暮らしが楽しく読めた。何もない南の島が合う人、東京の雑踏が合う人、様々。だが、ずっと住み続けるわけにはいかなくなったりする現実。戦争に関しては簡単に述べられるものではないなぁ。2014/04/17
eno4
0
それぞれの生活についてだけではなく、著者の経験から死や人生を見つめた視点があった。これからどう生きるか考えるヒントになると思う。2013/12/19