ちくま文庫
木村伊兵衛昭和を写す〈1〉戦前と戦後

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  • サイズ 文庫判/ページ数 207p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480030511
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0172

内容説明

本書は戦前の沖縄、旧満州に取材した、史料性も高く、また木村氏の個性が早くも濃厚に表れている作品群に始り、戦中から戦後初期さらに高度成長の時代にかけての東京の風景、暮し、そして日本各地での人々の姿を収録。「目で見る生活史」としても、得がたい記録となっている。

目次

沖縄
旧満州
生活 戦前戦中
戦後風景
日本列島

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

29
戦前〜戦後の生活を撮った写真。沖縄、満州も含む。ビルや工場も結構写ってはいるが、今とは比べ物にならない人力中心の世界。人は実際に触れたものしか理解できないとしても、何かが伝わってくる写真もある。三味線を抱えて歌っているらしきお婆さんには「街の芸人」というキャプション。干潟の大きな船を動かそうと力を込める全裸の男たち。露店、紙芝居など路上の商売と様々な職人たち。人力が正しくはないし、楽ができた方が良い。しかし、人力を蔑む者は搾取する鬼と化す。情報の奴隷になって堕ちるのは、昔話の頃から変わらない。2018/01/02

ふろんた

12
製造業が経済の中心を担う現代は、より良い生活が送れるようになったものの、お金がかかるし、成長・拡大が常に求められる。だが、戦前でもしっかりした生活の基盤がある。現代社会システムのあり方が正しいのか考えてしまう。2015/06/07

まさにい

5
戦前と戦後の写真集。戦後の沖縄や広島の写真もあるが、全体として穏やかな印象をうける写真である。どうも写真という物は撮る人の主観を表しすようだ。時代の一部を切り取るものであるが、戦中戦後の悲壮感が感じられる写真とはなっていない。ある種不思議な気持ちになった。2023/08/08

tochork

5
洋服は敗戦後。戦前の写真ではみんな和服着ている。時代劇よりは新しくて三丁目の夕陽よりは古い町並み。そこに息づく生活。 / 戦中・戦後は一転して時代を反映している。市民の表情が重苦しい。 / 「那覇の芸者」「京都 大原(p.70)」はあんまりうつくしい写真なので見ほれてしまった。特に「京都 大原」傑作。 / 川本三郎「解説」『働くことが日々の暮らしのなかで当たり前になっている。「労働」というような堅苦しいものでなく、あくまでも「暮し」である。』市井のひとびとはいつも働いていて、なまなましく時代が記録される。2012/10/21

わらわら

4
新聞で「台所の目」と言う文字を目にして見てみたいと思った 戦前も戦後も「卓袱台のある暮らし」は変わらなかったと解説に書いてある 昭和を頭に残したい昭和生まれの私思う2012/02/24

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