誰が誰に何を言ってるの?

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  • サイズ B6判/ページ数 243p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784479392002
  • NDC分類 304
  • Cコード C0095

内容説明

テロ警戒中・特別警戒実施中・防犯カメラ作動中、これ、多すぎじゃない?やがて規制が変わり、システムが変わる。世相が変わり、法が変わる。そして、意識が変わる。僕たちが知らない間にゆっくりと。

目次

1章 監視するのは誰か。そしてされるのは誰か(監視カメラで安心する人たち;トイレで「テロ警戒中」 ほか)
2章 暴走する正義(「薄汚い男」の話;拘置所からの帰り道で考える ほか)
3章 平和な国で想う戦争の空気(靖国問題と東京大空襲の死角;何か見た?(ならば)何か言って! ほか)
『坂の上の雲』と、日本で一番おだやかな街、松山
心細いからこそ、僕たちは間違える

著者等紹介

森達也[モリタツヤ]
広島県生まれ。映画監督、作家。1998年にドキュメンタリー映画『A』を発表。2001年、続編の『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

22
森達也監督が「週刊金曜日」に連載していた写真コラムを中心に編んだ本です。このコラムは新機軸で大変面白いです。世間に溢れるちょっと変な標語や警句を写真に撮って、それにエッセイらしい森達也の感じる違和感を表明しています。(防犯カメラ作動中、テロ警戒中、機内に持ち込めるライターは一人一個までです。etc)森さんの著作では凄く敷居が低くて誰でも楽しめる内容だと思います。2018/06/02

青龍

13
図書館本。筆者の雑誌掲載は読んだことあるけど、単行本は初読。途中からテーマが変わっているけど、なるほどと思う部分あり。やたら「仮想敵(悪人)」を想定している看板やポスターの多さには、私も辟易しています。 2018/06/17

lily

9
街のあちこちで見かける「特別警戒実施中」「防犯カメラ作動中」の表示。年を追うごとに刑法犯は減少傾向にあるにもかかわらず、オウム事件以後に増えたこれらの文言は過剰なセキュリティ意識を煽り、体感治安は悪化する。ここからつながる厳罰化を支えるのは資本主義的なメディア…と、あとはお馴染みの森達也節。圧巻の一冊。「みんなが困ります地下鉄の投身事故」、「「暴力追放」と暴力くんをやっつけているヒーローが暴力を奮っている」、日本民話の「フルヤノモリ」は参考になった。2022/08/20

りり

9
この人の本を読むと、いつもモヤモヤとはっきりしない、一言では表すことが難しい読後感があるのが特徴。ノンフィクションが主観にまみれていると言い切る以外は、物事のシロクロをつけない形で差し出すので、インタビュー相手の戸惑いが目に浮かぶようだ。曖昧なものならば曖昧なままで、スッキリハッキリしているものに対しては疑問形を。野菜や果物なら新鮮さが命なのだけれど、この人のそのまま感は人を途方にくれさせるベクトルを持っている。『王様は裸だ!』と叫んだ子供みたいな感性を失わないのは結構に大変な人生だと思ってみたりする2015/03/26

ichiro-k

9
「周囲に合わせることではなく、状況への冷静な洞察と、できる限り正確な認知だ。」と著者は言っている。まったくその通りです。日本に限らず政治・経済・宗教・マスコミなどの世界では、自分の「声の大きい奴等」が幅を利かせ、変な(いやな)方向に進んでいるような気がします。2010/03/06

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