出版社内容情報
スポーツにしろ、ビジネスにしろ、いま日本人にとってもっとも求められているのは「今の状況を判断し、的確に対応する」という能力である。では、なぜ日本人は、このような能力が乏しいのだろうか?どうしたら、この能力を高められるのだろうか?そこで、もっとも瞬間的状況判断の必要なスポーツの一つであるラグビーの元日本代表監督に、心理学者である河合隼雄先生、ID野球の申し子である古田敦也選手、組織論やリーダーシップ、コーチングの専門化である神戸大学の金井壽宏教授と対談してもらい、これからの日本人はどうあるべきかを探ってもらう。
内容説明
ラグビー日本代表前監督・平尾誠二が臨床心理学、経営学、プロスポーツの第一人者と語り合った21世紀のコーチング&組織論。
目次
1 スポーツも学問も日本では全部「型」にはめてきた(河合隼雄)(日本でいちばん危険なのはクリエイティブであること;自分の経験を理論化して持っているかどうかも重要だ;日本では昔から人を育てる場合に型から入ります ほか)
2 自分がやりやすい方法を見つけて磨きをかけることが大切(古田敦也)(日本ではスポーツがまだ社会的に認知されていない;自分の力を世界の場で試したいと思うのはどのスポーツでも当然のこと;もっと低年齢からラグビーに触れられる環境整備が急務 ほか)
3 リスクなしで好きなことを言えるイメージリーダーが必要(金井寿宏)(もともとチームプレーの原点は個人プレーだと考えていい;ポジションのボーダーレス化に対応できる選手が育っていない;リーダーシップの絶対の条件となるのは人がついてくること ほか)
対談を終えて 「強いジャパンをいかに作るか」を胸に(代表監督辞任の真意;ゴールデン・エイジの育成が必要;スポーツNPO『SCIX』の立ち上げについて)
著者等紹介
平尾誠二[ヒラオセイジ]
神戸製鋼所営業企画部企画担当課長。神戸製鋼ラグビー部 ゼネラルマネージャー。1963年、京都市生まれ。中学からラグビーをはじめ、伏見工業高校3年の時に全国高等学校ラグビーフットボール大会で優勝する。同志社大学で全国大学選手権大会3連覇を果たすと同時に、史上再年少となる19歳4ヵ月で日本代表に選ばれる。また、従来に無かった「スペース」という概念を持ち込んだ「知のラグビー」を実践し、神戸製鋼所ラグビー部を日本選手権7年連続制覇へと導いた。低迷する日本ラグビー界の救世主として1997年、日本代表監督に就任。99年のパシフィックリム選手権大会では優勝を果たすと同時に、ワールドカップ4大会連続出場を達成する。ラグビー協会と選手育成に対するヴィジョンの違いから、2000年、監督を辞任する。著書には『勝者のシステム』『イメージとマネージ』『「知」のスピードが壁を破る』などがある
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