内容説明
本書の大きな特徴は、現代における戦略的課題は何かという視点から歴史をみていることである。マキャヴェリ、ナポレオン、クラウゼヴィッツ、モルトケ、さらにはマルクス、毛沢東など綺羅星の如く輩出した天才的戦略家の思索の跡を辿り、近世から第二次大戦後の核戦略に到るまでの戦争・戦略の推移を要約する。
目次
近代戦の起源(マキャヴェリ;17世紀の「軍事革命」;ヴォーバン;王朝戦争から国民戦争へ)
戦争の拡大(ナポレオンと戦争の革命;ジョミニ;クラウゼヴィッツ)
産業革命から第一次世界大戦まで(軍事力の経済的基盤;エンゲルス、マルクスと革命・戦争・軍隊;戦略のプロイセン・ドイツ学派;モルトケ、シュリーフェンと戦略的包囲の原則;デルブリュック;ロシアの軍事思想;ブジョー、ガリエニ、リョーテ;アメリカの戦略;海戦史研究家アルフレッド・セイヤー・マハン)
第一次世界大戦から第二次世界大戦まで(戦略家としての政治指導者;火力に逆らう男たち;機械化戦争時代;リデル・ハートとド・ゴール;大空からの声;ソ連戦略の形成;ヨーロッパにおける連合国戦略、1939~1945年;太平洋の戦争におけるアメリカと日本の戦略)
1945年以降(核戦略の最初の2世代;核時代における在来戦;革命戦争;現在および将来の戦略に関する考察)