出版社内容情報
「五十音図」はどのようにしてできたか。「五十音図」はそもそも何に使われどのような意味を持っていたのか。我々の生活に身近な「五十音図」の成立過程を綿密な考証を基に解明する。
内容説明
「五十音図」は、そもそも何に使われ、どのような意味を持っていたのか。我々の生活の身近なところに今もいきづいている、「五十音図」誕生の歴史を探る。
目次
現代の「五十音図」
江戸時代の「五十音図」
中世の音図
平安時代の音図―明覚以後
音図の発生―明覚以前
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カットマン
1
我々は今でこそ五十音図の構造、意味を知っている(あ行が母音でその他は子音を足して作られる)が、そこにたどり着くまでにどのような<学説>の変遷があったのか、意図的に歴史を遡るようにして論じた本。その結果、判明したのは明覚という平安時代のお坊さんが既に見抜いていたということ。尤も彼は仏典を読むために学問したのであって、日本語の構造を研究していたつもりはなかったが、後世にこれが日本語の構造であるとの認識へ至る。知識は地層のように先人の知恵の積み重ねだが、真理への道は必ずしも一直線には進まない。非常に興味深い。2018/06/19
sfこと古谷俊一
1
煽って書くと、五十音図に秘められた、古代中国語とサンスクリットの秘密。五十音図がなぜ、どのように作られ、現在のように日本語のひらがなの並べ方として使われるようになったのか。仏教におけるサンスクリットの発音についての研究と、中国語での漢字の読みを漢字で示す方法についての研究とから、いかにして五十音図という便利ツールができたか、そしてそれが色々誤解されたりしつつ教科書に使われるまでを子細に解説。2009/06/21
takao
0
へえー2016/09/10
山田 太郎
0
知らない言葉が多く、読み通せてません。ただとても読み易く、70越えたおじいさんがこれを書いてると思うと、音韻学を一から学んでその世界を覗いてみたくなる。さて何から興味を持てばいいのか。2012/04/29
natuki
0
これ1冊読めば五十音図はあらかた解るってくらいいろいろ書いてあった。これが課題の資料でなければどれ程よかったか……2011/01/22