パリ植民地博覧会―オリエンタリズムの欲望と表象

パリ植民地博覧会―オリエンタリズムの欲望と表象

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  • サイズ A5判/ページ数 373p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784434022036
  • NDC分類 606.9
  • Cコード C3022

内容説明

パリに再現されたアンコール・ワット、原住民を展示して。1931年のパリ植民地博覧会は、西洋文明の優位性が可視化された進化論のランドスケープだった。パリ植民地博覧会の成立過程を仔細にたどり、西欧帝国主義に潜在する「文明」と「野蛮」の視線を植民地パヴィリオンから検証する。

目次

はじめに コロニアリズムからハイブリッド・モダニティへ
1 絶景!パリ植民地博覧会―チケット一枚で世界一周旅行
2 捏造された植民地世界のスペクタクル―実現されたユートピア
3 祝祭された西欧文明への反駁―文明と未開の境界喪失
4 隔離されたエキゾチズムの楽園―新しい地理学とパリの都市空間
5 ハイブリッド建築の両義性―西欧文明と未開文明の象徴
6 建築観相学―可視化された進化論/人種のヒエラルキーと建築
7 植民地博物館、慎み深いエキゾチズム―西欧芸術の蘇生と刷新
おわりに ハイブリッド文化のパラドックス―新たな空間と時間の秩序

著者等紹介

モルトン,パトリシア[モルトン,パトリシア][Morton,Patricia A.]
カリフォルニア大学リヴァーサイド校美術史学部教授。建築史をポストコロニアル理論で研究している

長谷川章[ハセガワアキラ]
1954年、東京都生まれ。1977年、早稲田大学理工学部建築学科卒業。1979年、早稲田大学大学院修士課程修了。1979~1991年、板倉建築研究所東京事務所勤務。1985~87年、西ドイツ政府給費留学(アーヘン工科大学留学)。現在、東京造形大学教授。工学博士
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感想・レビュー

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dilettante_k

2
原著00年。1931年のパリ植民地博覧会。成立過程を踏まえパヴィリオン建築や敷地計画を「コレクション」「コラージュ」「ハイブリッド」「(建築的)観相学」の各テーマに則して分析し、博覧会の性格が幻想の植民地像、進化論的ランドスケープの捏造にあることを明らかにする。一方で、シュルレアリストの反植民地博覧会展や博覧会場で意想外に立ち現れたフランスと植民地スタイルのハイブリッド建築を取り上げ、博覧会が強調した西欧と植民地の差異を突き崩す萌芽となったことを指摘。多数の図版を収録し、植民地主義の視線をあぶり出す好著。2014/08/24

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