内容説明
１８８７年、南インドの小都市に生まれた天才数学者ラマヌジャンは、ほとんど独学で数学を学び、薄給の事務職で生計をたてながら、多くの公式を発見していった。本書では、この不世出の天才ラマヌジャン本人が書いた手紙、本人宛の手紙、同時代人がラマヌジャンに触れている手紙を可能な限り集め、その１つ１つに詳しい注釈を添えた。ラマヌジャンがハーディに送った最初の２通の手紙を始め、同時代の数学者ハーディ、リトルウッド、ネヴィル、チャンドラセカールが書いた手紙、そして哲学者バートランド・ラッセルが書いた手紙まで、貴重な史料が数多く紹介されている。さらにラマヌジャンが友人・両親に送った手紙、当時のインドの新聞の記事なども取り上げ、この謎に満ちた伝説の天才の心模様や時代背景をも映し出している。
目次
第１章 マドラス時代のラマヌジャン
第２章 ラマヌジャンからハーディに宛てた最初の２通の手紙とハーディの返信
第３章 渡英前夜
第４章 ケンブリッジのラマヌジャン
第５章 ラマヌジャン病気になる
第６章 ラマヌジャンインドに戻る
第７章 ラマヌジャンの死後
第８章 ラマヌジャンの論文と草稿
第９章 家族の記録
著者等紹介
バーント，Ｂ．Ｃ．［バーント，Ｂ．Ｃ．］［Ｂｅｒｎｄｔ，Ｂｒｕｃｅ Ｃ．］
１９３９年３月１３日、米国ミシガン州生まれ。１９６３年、ウィスコンシン大学にて修士号を取得。１９６６年、同大学でＪ．Ｒ．スマートの指導を受け、博士号を取得。グラスゴー大学を経て、１９７５年よりイリノイ大学数学科教授。受賞歴に、スティール賞（１９９６年）などがある
ランキン，Ｒ．Ａ．［ランキン，Ｒ．Ａ．］［Ｒａｎｋｉｎ，Ｒｏｂｅｒｔ Ａ．］
１９１５年１０月２７日、英国スコットランド生まれ。１９３７年、ケンブリッジ大学にて学士号を取得。１９４０年、同大学で博士号を取得。ケンブリッジ大学、バーミンガム大学を経て、グラスゴー大学教授（１９５４‐１９８２）。受賞歴に、ド・モルガン賞（１９９８年）などがある。２００１年１月２７日、スコットランドにて歿
細川尋史［ホソカワヒロシ］
筑波大学博士課程数学研究科中退。横浜国立大学教育人間科学部助教授。理学博士。専門は代数学、特に数論
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