目次
1 建築の組み立てかた(食堂の組み立てかた;経蔵の組み立てかた;講堂の組み立てかた)
2 建築の構成と各部の様子
3 さまざまな建築
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nagatori(ちゅり)。
23
法隆寺の食堂・経蔵・講堂を例に、土台から柱を組み上げ、頭貫をわたして長押を入れ…と、ページをめくる毎に少しずつ古建築が出来上がっていく様子を詳細かつわかりやすく図解してある。未だCGが一般的ではなかった時代に1つ1つ手書きでこれらの図面をひいたのかと思うと、ただただ頭が下がる。 図面だけでなく写真も豊富、木造建築の用語も工程と一緒に詳しく説明されているのでとても分かり易かった。余談…監修の太田先生の「監修にあたって」がボヤキ節に聞こえるのは私だけでしょうか(笑)お疲れ様でした…(^^;)2020/05/01
六点
9
某城郭模型の大家がツイッターでリコメンドしており、思わず購入した。寺社を始め城郭に至るまで詳しく図解し、基壇の建設から、まさに「一から十まで」を解説した本である。写真も多く使われているのだが、版型が小さく、まるで古の携帯画像を今、PCで見るかの如き有り様である。心眼を駆使すれば多くの情報も得られようが、A4で出してほしいなあと、思う。ただ図解は、和建築の構造が「そういうことであったのか!」と腑に落ちる。この本を頭に入れて置けば、散歩が更に楽しめるようになる。そう思える入門書である。コロナ禍で散歩は禁制だが2020/03/28
ksg
5
日本の伝統的な木造建築の組み上げ方をわかりやすく図解にして解説してくれる一冊。各部位の名前や組み方の順序などを実在の建物を例に挙げて非常に解りやすく説明しており、日本建築の歴史を学ぶ上で不可欠な基礎知識をある程度網羅できる。日本建築の構造を知る上では非常にお手軽で明快な一冊だと思う。2012/11/16
大雅
4
今まで読んだ建築の本(古建築)の中で一番分かりやすいかも⁉︎ 一応私は建築科の学生ではありますが、古建築についてはてんで素人で聞いたことも見たこともない単語ばかりでしたが、図で1ページ1ページ細かく解説してありましたので読むのが楽でした。2019/09/05
chang_ume
4
桔木のサイズ感覚など、各部に透視図ならではの理解が得られました。ただ全体的にやや消化不良気味というか。あるいは、図解でこそ機構解説に真価を発揮する組物にもっとボリュームを割いてもらえたらと。悪くはないのですが読み足りない。同種の本ならば「日本人はどのように建造物をつくってきたか」シリーズ(草思社)がベターでしょうか。2017/12/28